猫駅長の「たま駅長」が貴志駅で勤務するほか、「たま列車」「おもちゃ電車」ほかアイデアを満載の和歌山電鐵が、今年も話題です。

大阪駅から紀州路快速で約1時間半。終点の和歌山駅に到着し、9番線ホームに移動すると、和歌山電鐵の赤い電車「おもちゃ列車」が停車していました。

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△和歌山駅9番ホームに停車する和歌山電鐵の「おもちゃ電車」

1日乗り放題の乗車券(大人720円)を購入し、2両編成の和歌山電鐵「おもちゃ列車」列車に乗り込みました。

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△和歌山〜貴志は片道370円。沿線の途中下車や往復するなら一日乗車券(720円)がオトク
和歌山電鐵の「おもちゃ列車」は赤い車体の2007年に登場した車両。木を多用した温かみのある空間には、オリジナル缶バッジなどが手に入るガチャガチャや、レトロなおもちゃが入ったショーケースが並んでいます。小さな子供から大人まで大喜びの車内。

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△ガチャガチャまであるユニークな和歌山電鐵「おもちゃ電車」の車内

和歌山駅を出発した貴志行の和歌山電鐵の「おもちゃ列車」は、和歌山市内の住宅街を単線のレールをガタゴト軋ませ抜けていきます。JR紀勢本線と離れたところで田中口駅に到着。

和歌山電鐵は地域の住民たちの生活の足として機能しており、少し走ればまた駅があり各駅停車に停車していきます。

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△和歌山電鐵「おもちゃ電車」にはレトロなおもちゃが入ったショーケースも並ぶ

田中口駅からも住宅のなかを抜け、和歌山電鐵のおもちゃ電車は日前宮駅へ。日前宮駅から徒歩1分ほどの距離には、紀州國一之宮のひとつとして知られる日前宮が立っています。日前宮は日像鏡(ひがたのかがみ)、日矛鏡(ひぼこのかがみ)を御神体とする日本神話にゆかりのある古社です。

ちなみに、日前宮駅から15分ほど歩くと、成分の濃さで知られる花山温泉もあります。鉄分を多く含んだ赤褐色の湯は浸かってよし飲んでよしと、神経痛や間接病などさまざまな効能があるといわれて全国から温泉ファンたちが訪れています。

日前宮駅を出ると、車窓には田畑と山が連なりはじめて神前駅。前方からも山並みが近づいてくると竈山駅に停車します。

竈山駅は、神武天皇の長兄にあたる彦五瀬命(ひこいつせのみこと)を祀る竈山神社の玄関口。ちなみに和歌山電鐵沿線には、竈山神社、伊太祁曽神社、日前宮と3つの古社がありますが、それらを参る「西国3社参り」は古来より風習として地域に根付いています。

竈山駅を出て高架をくぐり、小さな川に沿って進むと、左車窓にはのどかな田んぼが広がりはじめます。交通センター前駅のすぐ隣には和歌山交通公園があります。和歌山交通公園は遊具、おもしろ自転車などで楽しく交通ルールを学ぶというのがコンセプトの公園で、小さな子供たちも大喜び必至のスポット。その一角には右車窓には路面電車も保存されています(和歌山交通公園 9〜17時/年末年始休み/入園無料)

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△和歌山電鐵の列車は、のんびり素朴な田畑や山林を抜けていく

交通センター前駅を出ると、車窓には再び田畑が広がりはじめ、春は蓮華草がきれいに咲き乱れています。岡崎前駅を出て右手から次第に山並みが迫ってきて、一層のどかな雰囲気になってきたところで吉礼駅。さらに、車窓に占める緑の割合が多くなってきて伊太祁曽駅に到着します。

伊太祁曽駅を出て5分ほど歩くと、紀州國一之宮のひとつ伊太祈曽神社が立っています。伊太祁曽神社には、木の神様・五十猛命(いたけるのみこと)が祭神として祀られていて、その一角には、御神木の穴をくぐると厄除けになるとされる「木の俣くぐり」もあります。

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△木の神様を祀る荘厳な雰囲気の伊太祁曽神社

なお、伊太祁曽駅では、スーパー猫ニタマが駅長として勤務しています。ニタマは、岡山県の国道で車にひかれそうになっていたところを保護された三毛猫で、貴志川駅のたま似ていることから、「似たま」→ニタマと呼ばれるようになり平成24年に伊太祁曽駅の駅長に任命されました。(※ニタマ駅長の勤務日は和歌山電鐵のホームページをご参照下さい)

伊太祁曽駅を出ると、車窓には民家の間や山裾にミカン畑が連なりはじめます。足の神様を祀る足守神社の最寄り駅、山東駅を出ると、和歌山電鐵の「おもちゃ列車」は本格的な山のなかに入っていきます。ミカン山がつづき、杉木立や竹林が続きます。

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△みかん山が連なる和歌山らしい風景を和歌山電鐵の列車は抜けていく

右手に大きな池が広がると大池遊園駅。駅から徒歩2分の距離にある大池遊園は、桜や紅葉、ツツジなど花々が美しい公園で、周囲4kmの大池周辺はハイキングにも最適です。

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△緑と水が豊かな大池遊園 桜の時期は貸出ボートもあり

大池遊園駅を出ると、和歌山電鐵の「おもちゃ電車」は再び平地を進んでいきます。桃の畑やみかん山が過ぎていき西山口駅。民家の数も少しずつ増えていき甘露寺前駅に停車。

甘露寺前駅から徒歩2分ほどの距離には、自然豊かな平池緑地公園が広がります。平池緑地公園は、渡り鳥が
多く飛来する公園でバードウォッチングのメッカ。夏は大賀ハスが咲き、天気の良い日は美しい夕陽を鑑賞できる公園で、和歌山県夕陽100選にも選ばれています。

甘露寺前駅を出ると、車窓には紀州の山並みをはるかに、住宅地、ミカン畑が広がり、程なくして終点の貴志駅に到着します。

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△和歌山電鐵の終点 貴志駅は、猫の顔を形をした檜皮葺屋根の駅舎

貴志駅は、ウルトラ駅長「たま」が勤務中。駅舎の一角はちいさな駅長室があり、たくさんの人が集まっていました。貴志駅に訪れた当日、たま駅長は昼寝中でしたが、それも大切な公務のひとつ。そのかわいい姿にすっかり癒される乗客たち。

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△お昼寝中の、貴志駅のウルトラ駅長「たま駅長」は、和歌山電鐵躍進の立役者

貴志駅は、外観が猫の顔の形をしており「たまステーション」と呼ばれています。貴志駅構内には、土産コーナーのほか、カフェ「たまカフェ」もあり地元のフルーツをつかったジェラートなど味わうこともできます。

しばらく貴志駅でゆったりとくつろぎ、帰りは、「たま電車」で戻ることにしました。たま電車は、白色の車体に101匹のたま駅長の姿が描かれている2009年に登場した電車。電車の前面には猫の耳もついています。「たま電車」の内装には三毛猫カラー・猫足のソファーが並び、ブラインドもライトも猫型。猫好きにはたまらない車両です。また、車内アナウンスでは、たま駅長の「にゃー」という声まで入っています。

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△101匹のたま駅長イラストが描かれた人気の「たま電車」

ねこ駅長「たま」「ニタマ」が貴志川駅・伊太祁曽駅で公務にあたり、「おもちゃ電車」「イチゴ電車」「たま電車」とユニークな車両が走っている和歌山電鐵。今日も、国内外からやってくるたくさんの観光客を乗せ、たくさんの笑顔と感動をつくりだしています。



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△猫好きにたまらない、猫をテーマにした「たま電車」の車内

鉄道をつかった旅にはさまざまな魅力があります

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鉄道を使った旅には、目的地にたどり着く交通手段としてだけではなく、地域の人々や四季の風物を味わえる物語が展開しているような気がします。
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