△松本駅に停車するJRの特急ワイドビューしなの号
特急ワイドビューしなの号は、名古屋駅と長野方面を結ぶJRの特急列車です(一部、大阪駅を出発する列車もあり)。
名古屋駅を出発すると、特急ワイドビューしなの号は、名古屋市の市街地をスピーディーに駆け抜けていきます。高蔵寺駅を過ぎると車窓には緑が豊かになり渓谷が時折車窓にその姿をあらわします。
恵那、中津川、南木曽と、木曽川を遡上する形で、特急ワイドビューしなの号は北西方向へと走っていきます。
上松駅の手前には、景勝「寝覚ノ床」が左車窓に見えます。「寝覚めの床」とは、川の浸食作用によって削られた奇岩怪石が河岸に沿って連なるスポットで見事な景観です。
エメラルドグリーンの渓流の色、花崗岩の白色のコントラスト・・どこまでも美しい風景。浦島太郎が釣糸を垂れた場所だという伝説も残っています。
上松駅から塩尻駅にかけては、飛騨山脈と木曽山脈に囲まれたより一層険しい山のなかを、特急ワイドビューしなの号はトンネルをくぐりぬけながら走っていきます。
特急ワイドビューしなの号には385系(振り子式の車両)が使われているため山深くカーブの多い区間でもスピーディーに走っていきます。
△JRの特急ワイドビューしなの号は振り子式の電車
かつて文豪島崎藤村が小説『夜明け前』の冒頭で「木曽路はすべて山の中である」と綴っていますが、このJR中央線はまさにその描写通りの山深い車窓風景が展開。
塩尻からは、特急ワイドビューしなの号はJR篠ノ井線に入り、車窓の風景は、民家が立ち並ぶ開けた風景に一変。標高は600mほどの高い地点も走っていきます。
なかでも美しいのは姨捨駅付近。棚田の向こうに善光寺平が広がる風景は日本三大車窓にも数えられています。
松本駅からは長野駅まで1時間ほど走ると到着します
△JRの特急ワイドビューしなの号のシート。整然とスマートな雰囲気
<特急ワイドビューしなの号 DATA>
(特急ワイドビューしなの号の時刻表)名古屋→長野 長野→名古屋
(特急ワイドビューしなの号の予約)JRおでかけネット
(ツアー情報)JRで行く国内ツアーをJTBで探す
(特急ワイドビューしなの号の停車駅)
名古屋駅、金山駅、千種駅、多治見駅、恵那駅、中津川駅、南木曽駅。上松駅、木曽福島駅、塩尻駅、松本駅、明科駅、聖高原駅、篠ノ井駅、長野駅
※一部、大阪駅出発の列車の大阪〜名古屋間の停車駅は、大阪駅、新大阪駅、京都駅。米原駅、岐阜駅、名古屋駅
JR特急列車に乗車する場合、みどりの窓口などで事前に座席指定券を予約しておくと便利。