
夜の22時に東京駅を出発する寝台特急サンライズ瀬戸は、途中の岡山駅までは、島根県の出雲市駅間を結ぶ寝台特急サンライズ出雲号と連結して走ります。
寝台特急サンライズ瀬戸は、赤色と黄土色のツートンカラーの車両。「サンライズ」という列車名の言葉通り、「朝」がイメージされたデザインと配色が印象的です。
寝台特急サンライズ瀬戸の寝台車は全室個室となっています。A寝台にあたるのは「シングルデラックス」、B寝台には「サンライズツイン」、「シングルツイン」、「シングル」があります。
それぞれの個室は木目調のデザインを生かした明るい色彩で、窓は風景がダイナミックに見えるように大きくとられているのが特徴です。

なお、寝台特急サンライズ瀬戸には、「ノビノビ座席」という座席も設けられています。
ノビノビ座席とはカーペット敷きの仮眠室風の寝室のことで、毛布をかぶって横になって寝るスタイル。ひとりあたりのスペースは1畳程度。個室と比べるとグレードが落ちますが、「ノビノビ車両」は寝台料金が不要で普通車指定席の扱いの料金体系となるため、若い世代を中心に人気を博しています。
夜22時に東京駅を出発すると、寝台特急サンライズ瀬戸は、東京の夜景を車窓に映しながら、JR東海道線を西へ走っていきます。途中、横浜駅、熱海駅、沼津駅、富士駅と停車して静岡駅に向かう途中で0時をまたぎます。

浜松駅を出発すると、次に停まるのは兵庫県西部に位置する姫路駅です。その間、名古屋駅、大阪駅、三ノ宮駅界隈は繁華街を見下ろす形で走っていくので、電灯を消すと車窓に映りだす夜景がとてもきれい。
夏の時期なら、姫路駅の到着前後で日の出の時刻を迎えるということになります。一方、日の短い冬場は岡山駅に発着する前後または瀬戸大橋を通過しているときに日の出を迎えるということになります。
※サンライズ瀬戸・サンライズ出雲(下り列車)の姫路駅8番線発着動画はこちら
寝台特急サンライズ瀬戸は、岡山駅で出雲市駅に向かう寝台特急サンライズ出雲と切り離し作業が行われます。
岡山駅を出ると、寝台特急サンライズ瀬戸は四国に向けてJR宇野線をしばらく南下し、茶屋町駅を過ぎるとJR本四備讃線に入ります。ジーンズや学生服の製造で知られる児島を過ぎるといよいよ寝台特急サンライズ瀬戸は瀬戸大橋を渡っていくことになります。
瀬戸大橋は岡山県の児島から香川県の坂出間に昭和63年(1988年)に開通した大橋。岩黒島や与島など6つの橋と島の上を通過する4つの高架橋で構成されていて、全長は9367mを誇ります。
鷲羽山トンネルを抜けると、一気に視界が開け、1436mの下津井瀬戸大橋があらわれます。そして、その橋梁の隙間からは瀬戸内海の大海原が広がります。釜島や六口島をはじめとする小さい島々が点在し、漁船やフェリーがゆっくりと船尾を引きながら航行している光景はまるで物語の世界のよう。
与島を渡ると、次は1611mの北備讃瀬戸大橋、1723mの南備讃瀬戸大橋を寝台特急サンライズ瀬戸は渡っていきます。牛島、本島、高見島などの島々を遠望していると、前方から富士山のような形をした飯野山や坂出の工場地帯が見えてきます。すると瀬戸大橋の橋梁が途切れ、いよいよ四国に上陸ということになります。
寝台特急サンライズ瀬戸は、四国の玄関口である坂出駅に停車。坂出駅から東へ20分ほど走ると、終点の高松駅に到着します。
東京駅から高松駅までの所要時間は約9時間半です。

<寝台特急サンライズ瀬戸 DATA>
寝台特急サンライズ瀬戸の停車駅・時刻表(下り)
東京駅22:00発→横浜駅(22:23着 22:24発)→熱海駅(23:21着 23:23発)→沼津駅(23:39着 23:40発)→富士駅(23:53着 23:54発)→静岡駅(0:19着 0:20発)→浜松駅(1:11着 1:12発)→姫路駅(5:25着 5:26発)→岡山駅(6:27着 6:31発)→児島駅(6:53発)→坂出駅(7:08着 7:09発)→高松駅7:27着
寝台特急サンライズ瀬戸の停車駅・時刻表(上り)
高松駅(21:26発)→坂出駅(21:44着 21:45発)→児島駅(22:01発)→岡山駅(22:22着 22:33発)→姫路駅(23:34着 23:35発)→三ノ宮駅(0:13発)→大阪駅(0:32着 0:34発)→静岡駅(4:38着 4:40発)→富士駅(5:09着 5:10発)→沼津駅(5:26着 5:27発)→熱海駅(5:43着 5:45発)→横浜駅(6:44着 6:45発)→東京駅(7:08着)
(ツアー情報)
(楽天トラベル)
高松駅前または近郊の人気宿一覧