
△臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号の指定席車両はアールデコ調
臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号は、山口県の新下関駅〜仙崎駅を結ぶ臨時快速列車です(土曜・休日を中心に運転されており運転日注意)。
臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号には指定席車両と自由席車両が1両づつ連結されています。
自由席車両は一般の普通列車と変わりありませんので、以下、指定席のことを記載します
列車名の「みすゞ」とは、大正時代末期から昭和初期に活躍した童謡詩人金子みすゞ(みすず)に由来しています。
金子みすゞ(みすず)の世界をイメージして、臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号は外装、内装ともにアールデコ調で統一。レトロな雰囲気が漂っています。

△臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号の指定席車両の座席
4人用ボックス席を除くと、臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号の座席は、響灘の海景が展開する海側を向いています。
窓は三角形、八角形ほか、ユニークで日本海や中国山地の風景がいろいろな形に見えるように工夫されています。紙芝居上演スペースや売店も設置されていて観光ムード満点。
臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号は新幹線接続駅である新下関を出ると、10分ほど走って下関駅へ。
下関駅からしばらくJR山陽本線を通り幡生駅よりJR山陰本線に入っていきます。安岡駅を出ると左車窓に海が見えてきます。と思ったら再び山林のなかへ。
梅ヶ峠駅、黒井村駅と過ぎ、下関の奥座敷「川棚温泉」の最寄り駅である川棚温泉駅へ。

川棚温泉駅から川棚川を渡って小串駅を過ぎると、臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号は、湯玉駅にかけて響灘に沿う絶景区間を走っていきます。
海岸線に打ち寄せる波と光る海面。沖には男島や女島など島々が点在しているのが見えます。響灘(日本海)の絶景が心を癒してくれます
宇賀本郷駅から長門二見駅にかけての区間も見事な海景が車窓に展開します。
臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号に乗っていてうれしいのは、沿線の見どころが近づいてくると、観光案内がアナウンスされ、絶景ポイントで一時停車すること。
風景の背景となる知識を学びながら目の前にする響灘の海景を目の前にすると、より風景が美しく見えるような気がします。
長門二見駅を出ると、臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号は再び山の中に入り、勾配を上がっていき、旧豊北町の中心部にある滝部駅、難読駅として知られる特牛駅を過ぎて再び海沿いを走っていきます。
油谷湾に点在する油谷島や向津具半島を遠望しながら、長門粟野駅、伊上駅と過ぎゆく臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号。
海が切れると雨乞峠と棚田に囲まれた平地を進み、柿本人麻呂ゆかりの人丸駅へ。長門古市駅駅から勾配を上って降りて黄波戸駅に停車します。
深川湾が左車窓に広がり、大正時代にできた駅舎の長門駅市からひと駅走ると終点の仙崎駅です。
1903年に生まれ26歳という若さでこの世を去ったものの、500以上の詩を残し、その描写が自然に心に入ってくると高く評価されています。
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金子みすゞ(みすず)の詩はいろいろありますが、特に代表作として知られるのは「私と小鳥と鈴」でしょう。
「私と小鳥と鈴と」
金子みすゞ
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんの唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
あとACのCM「こだまでしょうか」という詩も金子みすゞ(みすず)の作品だったりします。
没後、80年以上のときを経ても金子みすゞ(みすず)の詩は色あせることなく、社会のさまざまなところに生かされているのです。
このJR山陰本線を走る臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号もそのひとつといえるでしょう。

△臨時快速みすゞ潮彩(みすずしおさい)号の自由席車両の座席
(臨時快速「みすゞ潮彩号」の運転日)運転日
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(臨時快速「みすゞ潮彩号」の停車駅)
新下関駅、下関駅、幡生駅、綾羅木駅、梶栗郷台地駅、安岡駅、福江駅、吉見駅、梅ヶ峠駅、黒井村駅、川棚温泉駅、小串駅、湯玉駅、宇賀本郷駅、長門二見駅、滝部駅、特牛駅、阿川駅、長門粟野駅、伊上駅、人丸駅、長門古市駅、黄波戸駅、長門市駅、仙崎駅