北陸新幹線が延伸開業したことで、首都圏からの富山県へ旅行がずいぶん便利になりました。
富山県は、北は魚介類の宝庫である富山湾を有し、南には3000m級の立山連峰がそびえ、地域ならではの食品が数多くあります。
富山県のさまざまなお土産のなかで、今回は、お土産にしたい海の幸をつかった人気食品3種類を紹介したいと思います。
<お土産にしたい富山湾の海の幸を使った食品3選>
◆「ます寿司」
△熊笹の葉を敷き、曲げわっぱと呼ばれる円形の木製箱にいれられた「ます寿し」(写真提供:富山県観光連盟)
ます寿司は、富山市内を中心に200年近く食されてきた伝統的な寿司のひとつ。味付けした肉厚の鱒(ます)の切り身と酢飯を重ねた押し寿司です。
脂がのった鱒(ます)の風味と、ふっくらした酢飯の酸味の調和が絶妙。
ます寿司は江戸時代には徳川幕府にも献上されていました。
かつて富山藩主が幕府にます寿司を献上したとき、将軍徳川吉宗がその味を称賛したというエピソードも残されています。
富山市内を中心に、ます寿司の老舗店が30点近く点在。
鱒(ます)の味付けや酢飯の硬さなど店によって微妙に違うだけに、それぞれの店の秘伝の味を食べ比べてみるのも面白そう。
・富山名産ます寿しに七十年以上こだわった逸品!駅弁でも大人気!ます寿し【1段重ね】【富山名産...
◆「細工かまぼこ」
△富山県には「細工かまぼこ」をお祝いの席で切り分け近所に配る風習も残されているのだとか(写真提供:富山県観光連盟)
富山県は「天然の生簀」と称される富山湾を有し、まさに魚介類の宝庫。
そんな自然環境を生かし、魚のすり身をつかった「かまぼこ」の生産が盛んです。
富山県内ではいろいろな種類のかまぼこがつくられていますが、とりわけユニークなのは富山県のお祝いの席やお慶びの席に登場する「細工かまぼこ」。
熟練のかまぼこ職人がつくる「細工かまぼこ」は彩り鮮やかで巧みな細工が施されていて美しく、お土産にもぴったりです。
・【細工かまぼこ】鶴・亀・華ごよみ
△昆布じめ刺身(写真提供:富山県観光連盟)
昆布じめ刺身は、富山湾で獲れた魚を日持ちさせるために、漁師が考案し語り継いできた富山県の郷土料理です。
江戸時代、北海道から北前船で運ばれてきた昆布と富山湾の魚介類が偶然出会うことで生まれました。
すぐに傷んでしまう刺身も昆布じめを行うことで、数日間日持ちすることが発見。
さらに、昆布の旨み成分がさしみに移り、刺身の身が引き締まって深い味わいにもなることもわかりました。
白エビ昆布じめ刺身、かじきまぐろ昆布じめ刺身、バイ貝昆布じめ、タイの昆布しめなど、富山の昆布じめ刺身にはいろいろな種類があります。
・富山で一番親しまれている黒かじきの昆布じめです。かねみつ 昆布じめ刺し身 黒かじき(100g×...
<東京から富山市内への交通>
東京から富山市内に行くには、北陸新幹線の速達列車「かがやき号」または、それよりも停車駅の多い「はくたか号」に乗車することになります。
富山市内での移動は市電(富山地鉄市内電車)が便利。
市電全線と(富山駅前から280円区間の)市バスが一日乗り放題の「一日フリーきっぷ」(大人620円)もあります。
△富山市内を走る市電(富山地鉄市内電車)