△長野駅〜湯田中間を結ぶ 長野電鉄の特急列車「スノーモンキー号」
長野県の北部を走る長野電鉄には「スノーモンキー号」、「ゆけむり号」という2種類の特急列車が走っています。
いずれも長野駅を発着し、名湯 湯田中温泉の最寄り駅である湯田中駅まで結んでいます。長野電鉄の特急列車は全車自由席で、運賃は乗車券に加え特急料金(100円)が必要です。
特急スノーモンキー号に使われている2100系車両は、長野電鉄に所属する前は、JR東日本の「成田エクスプレス」253系電車として、首都圏と成田空港を結んでいました。
その車内は赤と黒を基調にした重層な雰囲気。
窓は大きく切り取られ、空港アクセス特急らしくスタイリッシュなムードがただよっています。
1号車にはかつてグリーン車個室であった空間が「SPA猿〜ん」という個室になっています。
△特急スノーモンキー号の車内
長野電鉄の列車は、地下ホームから発着しています。地下をしばらく走り、地上に出ると長野市内の民家の間をかけ抜けていきます。
柳原駅と村山駅の間は、車道と並走して千曲川の鉄橋(村山橋)を渡ります。次第に民家がまばらになり、車窓にはリンゴ畑が広がりはじめます。
△車道と並行して走る珍しさでも知られる村山橋
古い町並みが界隈に残る須坂駅、信州中野駅と停車。長野電鉄の駅は、どこか昭和の雰囲気が漂う古い駅舎が多いです。
信州中野駅を出ると列車の数は一気に減少。広大なリンゴ畑の間を縫う長野の豊かな自然を感じさせてくれる区間を特急スノーモンキー号は走っていきます。
△車窓にはのんびりとしたりんご畑が広がる
温泉宿が進行方向に見えはじめると、湯田中温泉駅まであとわずか。
大きくカーブを描き、前方に志賀高原の山並みを見ながら勾配をのぼっていくと終点の湯田中駅に到着します。
長野駅〜湯田中駅の所要時間は50分ほど。湯田中駅の改札口を出ると、バスロータリーがあり、その付近から湯田中温泉の温泉街が広がっています。
「特急スノーモンキー」の停車駅/長野電鉄の時刻・運賃検索」
(停車駅:A特急)
長野駅、権堂駅、須坂駅、小布施駅、信州中野駅、湯田中駅
(停車駅:B特急)
長野駅、市役所前駅、権堂駅、本郷駅、信濃吉田駅、朝陽駅、須坂駅、小布施駅、信州中野駅、湯田中駅
長野電鉄の時刻・運賃検索はこちら
(その他)長野電鉄フリーチケット1860円
<湯田中温泉とは>
湯田中温泉は1350年の歴史がある温泉地。湯田中温泉の湯は塩化物泉・硫黄物泉で湯冷めしにくく体の芯まであたたまる温泉。
湯田中は草津街道の宿場町として発展した歴史があり、かつて俳人の小林一茶や松代藩の真田氏なども湯田中の湯をこよなく愛したと伝えられています。
湯田中温泉駅の付近には、10数軒の温泉宿が並び賑わっています。なお、湯田中駅に隣接する旧駅舎には日帰り温泉施設「楓の湯」があります。
詳しく見る>>湯田中温泉の人気温泉宿一覧
さて、長野電鉄を走る2100系特急電車に「スノーモンキー号」というユニークな愛称がつけられているのはなぜなのでしょうか?
それは、湯田中温泉の奥地に、地獄谷野猿公苑というニホンザルを鑑賞できるモンキーパークがあるからです。
地獄谷があるのは、長野県の北部、志賀高原を源とする横湯川の渓谷、標高約850mの地点。
地獄谷野猿公苑(モンキーパーク)では 猿たちが河原の露天風呂に入る風景が風物詩になっています。
(地図)地獄谷野猿公苑の場所
住所:長野県下高井郡山ノ内町 大字平穏6845番地
長野電鉄の終着駅、湯田中駅から地獄谷野猿公苑(モンキーパーク)に向かうには、湯田中駅前から出ている上林温泉行の路線バス(長電バス)に乗車します。
そして終点の上林温泉から徒歩で地獄谷へ向かいます(長電バスの時刻表はこちら※湯田中営業所館内「中野」の上林線です)。
バス停「上林温泉」からは「地獄谷野猿公苑(モンキーパーク)」と書かれた看板や標識に従って横湯川に沿う約2kmの遊歩道(湯道遊歩道)を歩いていきます。
川のせせらぎの音や野鳥の声を耳にしながら緑のなかを歩いていくと、30分ほどで地獄谷にたどり着きます。
地獄谷の一角にあるのが「地獄谷野猿公苑(モンキーパーク)」です(※有料)。
地獄谷には急峻な崖が渓流に沿って連なり、渓谷の至る所から湯けむりが立ち上っています。
たくさんの猿たちがそのエリアで歩いたり寝そべったりしています。また、河原の露天風呂には猿たちが心地よさそうに浸かっている光景も見られます。
小さな猿たちも温泉に浸かっていてとてもかわいいです。
<地獄谷野猿公苑(モンキーパーク)DATA>
(開苑時間)
夏季(4〜10月)8:30〜17:00
冬季(11〜3月)9:00〜16:00
(入苑料)
おとな(中学生以上)500円
こども(5才以上中学生未満)250円