△新幹線、JR、名鉄の連絡駅である豊橋駅の名物駅弁「稲荷寿し」
いなり寿司の発祥地は、愛知県豊川市にある豊川稲荷の門前町だといわれています。
ときは19世紀のはじめ。天保の大飢饉が起きました。困り果てた民衆は豊川稲荷に、お供え物をして豊作を祈ることにします。
そのとき、稲荷神の使いであるお狐様の好物である油揚げにご飯をくるんだ御寿司が考案されました。それが現在のいなり寿司の原型になったのだとか。
そんな昔ながらの「いなり寿司」をテーマに戦後から愛知県豊橋駅で販売されている名物駅弁が「稲荷寿し」です。
製造販売するのは豊橋市北島町にある明治22年創業の壺屋。「稲荷寿し」は戦後に登場して以来大人気を博し、その伝統の味を継承してきました
壺屋の駅弁「稲荷寿し」の掛け紙には、豊川稲荷とおキツネ様をモチーフにしたイラストが描かれています。
掛け紙とりパッケージを開けると、濃いきつね色をしたいなり寿司が7つ、敷き詰められていました。
△駅弁「稲荷寿し」のなかには、濃いキツネ色をしたいなり寿司がぎっしり
ひとつ口のなかに入れて味わってみることに。
すると、厚めの油揚げからジュワ〜〜と、こってりした甘さがほとばしりました。なんとも心地よい甘さで、よくあるいなり寿司とは一段と違った上質の味わいにびっくり。
この独特の甘さは、油抜きをした油揚げに三河産の醤油と白ザラメのタレを煮込むことで生まれるのだとか。
△壺屋のいなり寿司は、独特の甘さが特徴
壺屋の駅弁「稲荷寿し」の中に入った酢飯は、三河産のうるち米がつかわれていて、もちもちでほどよい固さ。
油揚げの甘みがしみ込んでいて、油揚げの旨みが引き立てられています。
添えられた紅ショウガを時おり口に含ませながら、あっという間に完食。
壺屋の「稲荷寿し」は520円というリーズナブルな値段の駅弁ながらぎっしり詰まっており、思っていたよりおなかいっぱいになりました。
△豊橋駅は、愛知県における交通の要所
<稲荷寿し 8個入り>
(販売元)壺屋
(販売場所)豊橋駅構内ほか
(値段)520円
(地図)豊橋駅の場所