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△鎌倉市内に本店を構える大船軒の駅弁「鯵の押し寿司」

豊かな海に囲まれた江の島の近海では かつて大量の鯵(あじ)が水揚げされていました。

そんな地域柄、湘南地区では 鯵を使った「押し寿司」が地域の郷土料理として愛されています。

湘南地区本場の「押し寿司」を駅弁で味わうなら、大船軒と東華軒が製造販売する鯵の押し寿司が有名。
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そのうち、「大船軒」のロングセラー商品「鯵の押し寿司 8貫」(960円 税込)を駅の駅弁売り場で購入してみました。

大船軒は明治31年(1898年)創業の老舗。「鯵の押し寿司」を初めて発売したのは大正2年(1913年)のことになります。

 たちまち大人気商品となり、以来「湘南名物」として首都圏のさまざまな駅弁売店などで販売されるようになりました。

そして大船軒の「鯵の押し寿司」は2013年 発売100周年を迎えています。
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△大船軒の「鯵の押し寿し」にはまろやかな甘みが特徴の中鯵が使用

大船軒の「鯵の押し寿司 8貫」は、コンパクトなパッケージに鯵の押しずしがぎっしり詰まっている駅弁。
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お箸でつまんでひと口食べると、脂の乗った鯵のまろやかな甘みと酢飯がつくりだすハーモニーが心地よく口のなかに広がりました。

「鯵の押し寿司」に使われている鯵は、脂の乗り身の詰まった中鯵です。その身をそぎ身にして、伝統の合わせ酢でしめてネタがつくられます。

酢飯は米が立ちほどよいやわらかさ。鯵のうまみをぐっと引き立てています。
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△大船軒の駅弁「鯵の押し寿し」は伝統的製法による薄皮付きの押し寿司

 あと大船軒の「鯵の押し寿司」で特徴的なのは、鯵の薄皮がついたままになっていること。これがまた味わい深い。

これも大正2年(1913年)の発売当初から継承されてきた伝統的製法によるものなのだとか。

100年以上前に東海道線で旅していた人たちも、この大船軒の「鯵の押し寿司」の味を楽しんだのだろうなあと思うとしみじみとしてきます。

 大船軒の「鯵の押し寿し」を購入できるのは、東京駅、品川駅、大船駅、平塚駅ほか、JR東海道線の主要駅が中心。

JR東海道線には、伊豆方面へ向かう特急踊り子号なども運行しています。車窓に映しだされる太平洋の大海原を観ながら、「鯵の押し寿し」に舌鼓を打つというのも良さそうです。

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△JR東海道線には伊豆方面(伊豆急下田、修善寺など)に向かう特急「踊り子号」も運行

鯵の押し寿司 DATA

(販売元)大船軒
(値段)960円(税込)
(販売場所)大船駅、東戸塚駅、戸塚駅、平塚駅、小田原駅、熱海駅、鎌倉駅、逗子駅、東京駅、品川駅、新宿駅、上野駅ほか