△丸太で組まれたレトロな雰囲気が魅力的なJR高山本線の飛騨小坂駅
岐阜から飛騨山脈を抜けて富山までのびていJR高山本線。その沿線に飛騨小坂駅(ひだおさかえき)という木造の古い無人駅があります。
飛騨小坂駅は飛騨地方南東部に位置する駅。その外観はユニーク。丸太造りの山小屋を想起させるつくりになっているのです。
飛騨小坂駅が開業したのは、国鉄高山線が開通した昭和8年(1933年)のこと。当時は国鉄高山線の終着駅でした。
飛騨小坂駅が木のぬくもりを感じさせる駅舎として完成したのは、飛騨小坂駅がある下呂市小坂町が木材の産地であることにちなんでいます。
これほどまでに丸太を多用した駅舎は、全国的にも珍しく貴重な存在といえるでしょう。
(地図)JR高山本線の飛騨小坂駅の場所
また、飛騨小坂駅の車寄せには社を思わせる千木が施されていますが、それは下呂市小坂町が古来より霊峰「御嶽山」への登山口となってきたことにちなんでいるようです。
そのたたづまいにには荘厳で神秘的な雰囲気さえ漂っています。
△JR高山本線の飛騨小坂駅前に立つ御嶽山登山口の石碑
飛騨小坂駅は、丸太造りの開業当初のレトロな雰囲気が保存されていることなどが評価され、平成11年(1999年)「中部の駅百選」に選定されています。
現在の飛騨小坂駅は、1日100人ほどが乗降するひっそりとした無人駅になりました。普通列車のほか特急ワイドビューひだ号の一部列車も停車します。
高山本線には、JR武豊線や快速みえ号として活躍していたキハ75形も普通列車として活躍中(動画)
△飛騨小坂駅には、岐阜駅と富山駅を結ぶ特急ワイドビューひだ号の一部も停車
△JR高山本線の飛騨小坂駅からバス15分ほどの距離にある、小坂温泉郷「ひめしゃがの湯」
JR高山本線の飛騨小坂駅まで行くならば、少し足をのばして、小坂温泉郷の湯もできれば味わっておきたいもの。
たとえば飛騨小坂温泉郷の日帰り温泉「ひめしゃがの湯」へは、飛騨小坂駅から濃飛バス(鹿山行)で15分ほど。
ひめしゃがの湯バス停で降りるとすぐです。ひめしゃがの湯には、茶褐色の濃い天然炭酸泉が豊富に湧きだしていて、その成分の濃さは2009年に「東海じゃらん」の日帰り温泉大賞「成分濃すぎで賞」にも選ばれたほど。
温泉をつかった鉱泉料理や、近隣エリアの滝巡りも楽しめる温泉です。
△小坂温泉郷の日帰り温泉「ひめしゃがの湯」に湧き出す温泉。赤褐色をした炭酸泉でとろりとした湯
小坂温泉郷の日帰り温泉「ひめしゃがの湯」DATA
(地図)小坂温泉郷「ひめしゃがの湯」の場所
岐阜県下呂市小坂町落合1656
(営業時間)10:00〜21:00(入浴受付は20:30まで)
(休館日)毎週水曜日(祝日の場合は営業)
(入浴料)大人650円、子供300円
(アクセス)飛騨小坂駅より濃飛バス鹿山行で約15分、ひめしゃがの湯下車すぐ (車の場合はR41 より街中より大島へ約6分)
(駐車場)あり
JR特急列車に乗車する場合、みどりの窓口などで事前に座席指定券を予約しておくと便利。