△JR武豊線の終着駅、武豊駅
終着駅には独特の雰囲気があります。愛知県の知多半島を走るJR武豊線の終着駅「武豊駅」は、愛知県下でも最も歴史のある駅のひとつです。
JR武豊線が開通したのは明治19年(1886年)のこと。首都圏と関西を結ぶ東海道線建設に必要となる資材を運ぶために敷設されました。
開業当初は貨物駅として開業したため臨海部に駅舎がありましたが、明治25年(1892年)に現在の位置に移りました。
武豊駅は、単式ホーム1面。ホームに面する線路は1本しかありません。
JR武豊線には区間快速、普通列車が走り、1時間に概ね、2本のペースで列車が発着しています。
2015年3月1日、JR武豊線は電化され313系電車が運転を開始。より利便性が高まっていくことが期待されています。
なお、キハ75系気動車など既存の列車は、JR高山本線・太多線への転用となりました。
△武豊駅のホームは単式ホーム1面のみ
(武豊駅前に立つ高橋煕(ひろし)君之像)
武豊駅前には、銅像(高橋煕(ひろし)君之像)が立っています。高橋煕(ひろし)は「国鉄職員の鑑」として称えられている人物。
昭和28年(1953年)、台風13号で武豊町の近海で高潮が発生し、武豊駅〜東成岩間の線路が流出しました。
それを知らせるため武豊駅の駅主であった高橋煕(ひろし)は東成岩駅に走りました。
そして、発煙筒で上り列車の機関士にそのことを知らせました。発煙筒に気づいた機関士は列車を非常停止し、乗客たちは危機一髪で難を逃れることになりました。
しかし、高橋煕はその後、駅に戻れず殉職したのでした。
(まちに点在する味噌醸造蔵/伝承館)
△武豊町内には歴史ある醸造蔵が点在している
武豊駅のある武豊町は、味噌・たまり醸造業が盛ん。そのようなことから、まちには、醸造蔵が点在しています。
そのうちのひとつ、小迎地区の醸造蔵「中定商店」には、蔵を改築した展示施設「伝承館」もあります。
伝承館では味噌・たまりに関する用具や資料の展示などがなされています(9:30〜17:00/日祝年末年始お盆は休館 ※見学は要予約)
(地図)中定商店(伝承館)の場所
愛知県知多郡武豊町小迎51
(味噌をつかた「たけとよめし」)
武豊町の特産物は、「味噌・たまり」。「豆味噌」「赤味噌」が中心で大豆・塩を原材料に3年ほど熟成してつくられています。
武豊町では、武豊の元蔵の味噌・たまりをつかった料理「たけとよめし」を食べられる店が点在しています。
「たけとよめし」にはいろいろな種類があります。たとえば、「たまりらぁ麺」「マグロたまり麺漬け丼」「武豊もろみ巻き」「味噌煮込みうどん」「知多豚味噌トンテキ丼」「味噌かつ定食」などなど。
・武豊町特産の「伊藤商店傳右衛門味噌」

長期熟成無添加味噌愛知県武豊町伊藤商店傳右衛門味噌(常温)×3本【産直商品】【代引不可】【他...
(宿泊情報)武豊駅に近い宿一覧
(浦島太郎伝説にまつわるスポットの数々)
△武豊駅から少し歩くと海。武豊町には浦島太郎伝説が残る
武豊町は、浦島太郎伝説が残されるまちのひとつです。
『浦島太郎』は、浜辺で亀を助けた浦島太郎が、竜宮城でもてなしを受け、玉手箱を持ち帰るというお馴染みの物語。
その伝説に登場する玉手箱が奉納されているという武豊町内の神社が知里付(ちりふ)神社です。知里付神社の境内には、浦島社も祀られています。
(地図)知里付神社の場所
知多郡武豊町東大高池田34
ほかにも武豊町には、『浦島太郎』にまつわるスポットがいろいろあります。
武豊町内にある天長2年(825年)建立の竜宮神社は、竜宮城より帰ってきた浦島太郎が乙姫をしのんで建てたと伝えられる神社です。
他には、乙姫橋、負亀の松、浦島橋、竜宮神社など。