△金沢と七尾を結ぶ普通列車(IRいしかわ鉄道、JR七尾線)
金沢駅を出発した普通列車はIRいしかわ鉄道、JR七尾線と経由して、終点の七尾駅に到着しました。
七尾駅のある石川県七尾市は、能登半島のほぼ中央にあるまち。
かつて畠山氏が築いた七尾城や加賀100万石の祖である前田利家公による小丸山城の城下町として発展しました。
七尾駅の北西方向には七尾湾岸に面して1200年の歴史がある名湯和倉温泉が湧き、加賀屋をはじめ温泉宿も軒を連ねています。
(宿泊情報)和倉温泉の人気温泉宿
※和倉温泉へは和倉温泉駅からバスで約10分、七尾駅からバス約17分
七尾駅は、七尾〜穴水駅を結ぶ「のと鉄道」との連絡駅でもあります。
JR七尾線の普通列車を降りた乗客の一部は、のと鉄道の気動車に乗り換えていきます。
△能登半島の七尾〜穴水を結ぶ、のと鉄道の列車
そんな七尾駅の売店では、国鉄時代から創業明治元年の老舗「松乃寿し」の駅弁が売られてきました。
50年ほど販売が続いたあと、2011年に一旦駅弁は廃止されたのですが、再開を希望する声が集まったことなどから2012年より復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」(600円)が販売開始。
△のと鉄道・JR七尾駅構内売店で販売されている、松乃寿しの復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」
七尾駅の改札を出た左手にある待合室構内の売店にて、松乃寿しの復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」が売っていたので購入してみました。
能登の森林をテーマにした掛け紙をとると、「復刻版」というイメージ通りの昔ながらの幕の内弁当が登場。
△松乃寿しの復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」の中身。昔ながらの素朴な味わい。
復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」の中身は、小梅の乗った俵ごはんをはじめ、きんぴらごぼう、タニシの田舎煮、人参、昆布巻、肉団子、ウインナー、鯖の塩焼き、大根のたくわん、出汁巻き卵など。
タニシの田舎煮は、磯の香りがしてコリコリ歯ごたえがよく、ご飯とベストマッチ。人参や昆布巻はダシが染みこんでいて、鯖の塩焼きは脂が乗り塩味が効いています。
出汁巻き卵は甘さがありやさしい味わい。
△松乃寿しの復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」には能登の食材が盛り込まれている
復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」には専ら庶民的な食材が使われており、派手さはないものの、昔ながらの懐かしい味わいを楽しめる駅弁だと感じました。
子供の頃を思い起こすような、おふくろの味という感じです。また、600円という値段にしてはなかなかボリューム感もあると思いました。
のと鉄道の気動車に揺られながら車窓に広がる七尾湾の海景を見ながら食べるとまた味わいにも深みが加わりそうです。
(復刻七尾名物駅弁「幕の内弁当」DATA)
調製元 松乃寿し
値段 600円
販売場所 JR七尾線・のと鉄道 七尾駅など
JR特急列車に乗車する場合、みどりの窓口などで事前に座席指定券を予約しておくと便利。