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△JR高山本線の普通列車(キハ40)

JR高山本線は、富山駅(富山県富山市)から猪谷駅を経て岐阜駅(岐阜県岐阜市)を結ぶ全長225.8kmの路線。
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沿線には、高山高地がつくりだす渓流と深い山々がつづきます。

JR西日本とJR東海の分岐点となるのは、富山県の猪谷駅。特急ひだ号を除く全列車が猪谷駅で運行形態が二分されます。

猪谷駅のホームに降り立つと、高山へ向かう2両編成の普通列車がアイドリング音を立てて停車していました。
昔ながらの気動車(キハ40)で、車内には4人掛けのボックス席とドア周辺にはロングシートが交互に並んでいる車両。
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△JR高山本線普通列車(キハ40)の車内

猪谷は、飛騨街道におかれた富山藩西関所にゆかりのある地。

周囲には、洞山や大高山などが連なり、猪谷駅の東には越中東街道が並行してつづいています。

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△JR西日本・東海の分岐点、猪谷のまちなみ

猪谷駅を出ると、JR高山本線の高山行普通列車は、左車窓にしばらくのんびりした集落を映しだしたあと、深い緑のなかへ入っていきます。

左車窓には、エメラルドグリーン色の神通川に赤い橋がかかる風景が観られました。

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△エメラルドグリーンの神通川の流れを渡っていく

と思ったらJR高山本線の普通列車はトンネルに入り、出たと思えばまたトンネル。

それを繰り返しながら列車は富山県から岐阜県飛騨市に入り、トンネルを出たところで杉原駅に到着。

杉原駅を出ると、JR高山本線の普通列車は宮川をまたぎ、杉木立のなかをひた走っていき打保駅に停車。

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△沿置くな木造駅舎の杉原駅

打保駅からはナリテ山をなぞるカーブを描きながら山すそを進み、視界が開けると左手に宮川の川面が迫ります。

川面がキラキラ輝く美しい区間。と思えばトンネルに入り、トンネルを出ると次は右車窓に宮川の流れを見下ろしながら走ります。

河畔には豪雪地帯だけにひさしの長い家々が点在し、童話にでてくる村のよう。

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△美しい川の流れもJR高山線の魅力

つつばヶ谷の山並みを左に見て丸太風の駅舎が味わい深い坂上駅に停車。坂上駅を出ると、JR高山本線の列車はなおも宮川に沿って走ってゴトゴトひた走っていきます。

赤い屋根の民家が増え 河合小学校を河岸に見ながら宮川を渡ると角川駅。

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△飛騨高地の山々をゆくJR高山本線の普通列車

角川駅を出てしばらく走るとJR高山本線の列車は再び山の中へ。

トンネルをくぐり、宮川を数度渡っていきます。河畔にはごつごつとした岩々が並びます。

飛騨細江駅を出ると車窓は一変して、広々とした農地が開けます。民家の数も次第に増えてきます。

杉崎駅を出ると後方には、三ヶ辻山や金剛堂山などが連なる飛騨の山々が雄大に並びます。

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△残雪の山並みをはるかに飛騨のまちなみを過ぎ行く

民家が増えてくると、飛騨市の中心部にある飛騨古川駅に到着。

飛騨古川は和ろうそくの産地で、瀬戸川に沿った白壁の町並みをはじめ、情緒ある古いまちなみがつづきます。
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安政年間に立てられ国登録有形文化財にも登録されている「八ツ三館(飛騨古川桃源郷温泉)」もあります。

(宿泊情報)料亭旅館 八ツ三館
・・JR高山本線飛騨古川駅から徒歩6分にある、安政年間に立てられた老舗料亭旅館(飛騨古川桃源郷温泉)
。映画“あゝ野麦峠”“ゼロの焦点”ゆかりの宿でもある。

飛騨古川駅出ると、車窓には広々とした農地が連なります。高山市に入り、赤い屋根を構える木造駅舎の飛騨国府駅。

飛騨国府駅を出ると、右車窓に再び宮川の流れが近づいてきます 川に沿って、JR高山本線の普通列車は大きくカーブを描き、民家のなかを抜けて上枝駅。

民家が増えてきて、高山バイパスとクロスしてほどなくすると終点の高山駅に到着です。

(宿泊情報)高山の観光に便利な、JR高山駅に近い旅館・ホテル一覧

終点の高山は乗鞍や白山連峰に囲まれた、飛騨地方の中心地。

金森長近が築いた高山城の城下町として栄えました。

国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている上三之町はじめ、飛騨の匠が腕をふるった古い町並みが高山には多く残されています。

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△飛騨の匠の技が光る、高山の古い町並み