△JR可部線で活躍中の車両 105系電車
広島県を走るJR可部線は、利用者の多くが通勤・通学客であることから、ロングシートの105系通勤形電車が主に活躍しています。
近年は、近郊形車両の113系電車、115系電車、227系電車なども同線を走行中。
JR可部線はかつては広島県北西部の観光地、三段峡まで路線がつながっていました。
しかし赤字のため平成15年(2003年)に可部〜三段峡間46。2kmが廃止。現在の終着駅は可部駅となり10年近くが経過しました。
ちなみに井伏鱒二の小説「黒い雨」に登場する安芸山本駅はそのとき廃止されたJR可部線の駅でした。
(amazon)黒い雨 (1966年)
JR可部線のダイヤは概ね20分間隔。朝夕は大勢の通勤通学客を乗せて走ります。
ただ、JR可部線は駅と駅の間隔が1km前後しかないため、スピードを出すこともなかかなできません。
しかも単線であるだけに、時折ホームで対向電車待ちをしながらのんびり走っていくということになります。
JR可部線の列車は基本的にJR広島駅を出発しています。ホームで待っていたのは可部行普通列車(105系電車)でした。
△中国地方最大級の河川 太田川
可部行の普通列車は、JR山陽本線の線路を走り広島の市街地を縫っていきます。太田川を渡った横川駅からは山陽新幹線の高架とJR山陽本線が左に分かれていきます。
三滝駅をでると右車窓には太田川の流れがJR可部線のレールに平行し、左車窓には三滝山の緑が連なります。
住宅のなかを抜けて安芸長束駅、下祇園駅と停車しながらJR可部線普通列車はのんびりと北上していきます。
△中国山地に向けてJR可部線の列車は走っていく
マンションが点在する住宅の中を走り、古市橋駅にてJR可部線可部行の普通列車は対向列車との待ち合わせでしばしば停車。
古市橋駅をでると山陽自動車道と交差し、緑井駅、大町駅と短い間隔で停車していきます。
JR可部線は前進が私鉄であり駅と駅の間の距離が1km前後しかないため、すぐに次の駅がやってきます。
アストラムラインの乗換駅である大町駅を出ると、左車窓にはこんもりした緑が連なり、前方には深い中国山地の山々が少しずつ近づいてきます。
カーブを舞い、両車窓に緑の割合が増えてきて上八木駅。太田川を渡り山の緑やまちなみを映し出して中島駅。
ようやく車窓にローカルムードが漂ってきたところで、列車は終着駅の可部駅に到着します。
△国道や住宅に囲まれて立つ可部駅の駅舎
可部駅は、広島駅から17kmほど走った駅で、広島県安佐北区にあります。開業は昭和11年(1936年)。
可部駅の周辺は再開発により住宅が並ぶほか国道や54号線が近くを走るなど交通の要所としても機能しています。
ちなみにJR可部線では2017年には可部駅より先にあたる(仮称)新可部駅、(仮称)新河戸駅が開業予定。
その2駅が完成したらJR可部線の新しい終着駅は新河戸駅ということになります
△JR可部線の車両は広島市民の通勤・通学の足として大活躍
<列車時刻表>JR可部線の列車時刻表はこちら
<JR可部線の全駅>
広島駅、新白島、横川駅、三滝駅、下祗園駅、古市橋駅、大町駅、緑井駅、七軒茶屋駅、梅林駅、上八木駅、中島駅、河部駅、(仮称)新可部駅、(仮称)新河戸駅 ※(仮称)駅は2017年開業予定