△海岸線を走るイメージカラー青・白を配したJR香椎線の「アクアライナー」
九州には豊かな自然が多く残され、沿線に海・山が広がる魅力的なローカル線が多く走っています。そのひとつにはJR九州のJR香椎線が挙げられます。
かつては石炭を運搬するために1904年に開通した全長25kmの路線。
その終着駅のひとつは海岸線を走り博多湾に面するJR西戸崎駅で、もう一方の内陸部にある終着駅がJR宇美駅です。
海があるのは宇美駅ではなくJR西戸崎駅のほう。
では一体、終着駅 JR宇美駅の周りにはどんな見所があるのかな?と思いJR宇美駅に足をのばしてみることにしました。
<JR香椎線の終着駅 JR宇美駅へ>
JR博多駅からJR鹿児島本線門司港行で約10分ほど揺られ快速列車も停車するJR香椎駅でJR香椎線宇美行の列車に乗り換え。
マリンブルーとホワイトに彩られ「アクアライナー」と称される2両編成のディーゼルカーに乗車。田畑が広がる農村を30分ほど走ると終着駅のJR宇美駅に到着しました。
JR香椎線の終着駅JR宇美駅は、神社のような外観をしており、駅舎の柱は朱塗り。
平成元年に新築の比較的新しい駅舎ながら風格が漂っています。それはJR宇美駅から西北へ500mの地点に立つ宇美八幡宮にちなんでいるそうです。
△朱色の柱が印象的なJR香椎線の終着駅 JR宇美駅の駅舎
JR宇美駅はかつてはみどりの窓口が設置されていた比較的大規模な駅でしたが、現在は終着駅でありながら無人駅となりました。
△無人駅となったJR宇美駅の改札口
(列車時刻表)JR香椎線の列車時刻表はこちら
<JR宇美駅の西北500mに立つ宇美八幡宮へ>
JR香椎線の終着駅であるJR宇美駅。その駅舎のモチーフになった宇美八幡宮にも足をのばしてみることにしました。
JR宇美駅から地図を片手に5分ほど歩くと、こんもりとした楠の大木が茂る宇美八幡宮にたどり着きました。荘厳な雰囲気が漂っています。
△JR宇美駅から徒歩10分ほどにある宇美八幡宮
宇美八幡宮は安産・育児の神様としてパワースポットとして知られる名刹。創建は敏達天皇3年(575年)だと伝えられています。
宇美八幡宮主祭神は第15代天皇の応神天皇。応神天皇は仲哀天皇と神功皇后の間に産まれましたが、生誕地がここ宇美八幡宮がある場所であると伝えられています。
その伝説から宇美八幡宮は「安産・育児の神様」として親しまれ長い歴史を刻んできました。
ちなみに、「宇美」という地名は、その「産み」から転じたという説もあります。
宇美八幡宮の境内には拝殿、聖母宮、稲荷社などが立ちます。
また、応神天皇が産湯につかったとされる「産湯の水」やその霊力を宿し込んだという「子安の石」といった安産祈願のポイントも多数。
△宇美八幡宮境内に立つ国指定天然記念物の大楠の樹「湯蓋の森」、「衣掛の森」
なお、宇美八幡宮の境内には、楠の大木が生い茂る「蚊田の森」が広がり福岡県有数のパワースポットとしても知られています。
なかでも国指定天然記念物の大楠の樹「湯蓋の森(ゆふたのもり)」「衣掛の森(きぬかけのもり)」は樹齢2000年と推定され、その巨大さに圧倒されることでしょう。
<宇美八幡宮 DATA>
△福岡県糟屋郡にある宇美八幡宮
(交通アクセス)JR香椎線のJR宇美駅より徒歩約10分
/西鉄バス宇美八幡宮前バス停下車すぐ
(駐車場)あり(150台)
(休み)無休
(社務所)〜17:00
(拝観料)無料
(地図)宇美八幡宮の場所福岡県糟屋郡宇美町宇美1ー1ー1
(備考)宇美八幡宮の近隣には、「宇美町立歴史民俗資料館」もあり地域の歴史や文化にまつわる収蔵品の数々を見学することができます(8:30〜17:00※入館は〜16:30 年末年始、月曜休み※月曜祝日の場合は翌日 入館無料)