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△JR日豊本線を走る普通列車(813系電車)

JR日豊本線は、小倉〜鹿児島を結ぶ全長462.6kmの長大路線です。
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そのうちの小倉〜大分間には特急ソニック号をはじめ、特急列車も頻繁に走っているのですが、時には鈍行列車の旅も味わい深いもの。

車窓に過ぎ行くまちなみ、稲穂がなびく田園、ゆっくり開けてくる海など素敵だろうなあ。

そんなことを思いつつ、JR日豊本線の起点である福岡県北九州市の小倉駅から、JR日豊本線の中津行普通列車に乗り込むことにしました。
JR日豊本線を走る普通列車の車両

JR日豊本線は長大であるだけに、全区間を通しで運行する定期列車はありません。

それを普通列車で走破する場合、まずは福岡県のJR小倉駅〜大分県のJR中津駅を結ぶ列車に乗車するということになります。
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その区間には、813系電車と415系電車が主に活躍しています。
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△国鉄時代から活躍する415系電車

 813系電車はドーンデザイン研究所がデザインしたJR九州らしいスタイリッシュな車両。

ステンレスの車体に扉部分が赤に、先頭部が赤と黒で塗装されたデザインが光ります。

シートは転換クロスシートで、茶色と黒色の市松模様で彩られています。一方の415系電車は国鉄時代から活躍している車両。

下関からの直通運転用に主に使用されており、白いボディに青い帯が入った車両。座席はセミクロスシートです。
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△転換クロスシートを持つ813系電車の座席

JR日豊本線(小倉〜中津)車窓の概要

JR日豊本線は福岡県から大分県、宮崎県と九州の東岸を縫うように走り、鹿児島へ至る路線です。

その鉄道の旅は、福岡県北九州市のJR小倉駅からは始まります。

日豊本線の列車が発着するホームに待っていたのは、ステンレス車体に赤いアクセントが印象的な813系電車でした。
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△JR小倉駅ホームに停車する中津行普通列車

JR日豊本線の中津行普通列車(813系電車)はJR小倉駅を出ると、山陽新幹線高架を見上げながらしばらく走ってJR西小倉駅に停車。

JR西小倉駅からはJR鹿児島本線のレールと分かれていき左に大きくカーブを描きながら、北九州市小倉北区内の市街地を駆け抜けていきます。北九州モノレールの高架をくぐりJR城野駅。

JR城野駅からはJR日田彦山線の線路が右に分かれていってしばらく走りJR安部山公園駅。右車窓には田んぼが広がってきます。

九州自動車道の高架をくぐり、竹馬川を渡るとJR下曽根駅です。広々した田んぼのなかを走りJR朽網駅、JR苅田駅と過ぎるに従って山の緑が占める割合も多くなっていきます。
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△緑豊かな田園風景が広がりはじめる

左手に西日本工業大のキャンパスが見えるとJR小波瀬西工大前駅。次第に住宅が増えてきて高架をあがると長峡川を渡ってJR行橋駅です。

JR行橋駅のある行橋市は福岡県の東部にある人口7万人ほどのまち。

かつて中津街道の宿場町として発展したまちで、沿線のなかでも人の乗降が頻繁な駅です。
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△JR行橋駅では小倉行の普通列車とすれ違い

JR行橋駅を出ると、JR日豊本線の普通列車(813系電車)は、今川を渡り 右に平成筑豊鉄道の線路が分かれていってJR南行橋駅。

再びのんびりした田んぼ山々が連なりJR新田原駅 、JR築城駅と停車していきます。JR椎田駅は浜の宮海水浴場の最寄り駅。

と思うと、左車窓についに海が姿を現しました。開けた美しい海。海にほど近い木造駅のJR豊前松江駅を出てからも海を車窓に映しながら走り コンクリート工場をかすめるとJR宇島駅です。
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△左車窓には海が広がりはじめる

JR宇島駅からは豊前市内の住宅街や田畑をを抜けていってJR三毛門駅、JR吉富駅と停車していきます。

次第に市街地の様相になり、山国川を渡って高架を上がっていくと、列車は終点のJR中津駅に到着します。

特急列車や別府・大分方面に向かう普通列車は乗り換えです。
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△車窓に広がる中津の街並み

JR中津駅ホームで存在感を放つ「日本一長いハモの椅子」

 JR中津駅で列車を降りて、目に飛び込んできたのは、長い椅子でした。

長いことだけでもインパクトがあるのですが、その椅子の表面には鱧(ハモ)の絵が描かれています。

説明書きによると、「日本一長いハモの椅子」という名称で長さ10m、高さ1.6mあるのだとか。また、椅子の表面に描かれている魚は鱧(ハモ)で、大分県中津市の特産物なのだそうです。

この「日本一長いハモの椅子」は地元の人々のアイデアともとに倒木を利用して作成されたのだそうです。それにしても長い。
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△長さ10mもあるJR中津駅の「日本一のハモの椅子」

中津の名物「鱧」(はも)

中津の名物料理はなんといっても「ハモ料理」。鱧の身は、真っ白で一見淡白に見えて濃厚。

ビタミンA、カルシウム、ミネラルなどを豊富に含むヘルシーな魚としても知られています。

「鱧の唐揚げ」、「鱧カツ丼」、「鱧しゃぶ」、「はもしゅうまい」など大分県中津市ではさまざまなスタイルで調理されたハモ料理を味わうことができます。

知る人ぞ知る大分県中津市の名物「鱧(はも)しゅうまい」【鱧しゅうまい シュウマイ/10個入り...

中津ってどんなまち?

中津は大分県の北西部に位置するまちです。江戸時代に奥平氏10万石の城下町として発展。市内には随所に古いまちなみが残されています。

また、中津は福沢諭吉が3歳〜21歳まで育った、福沢諭吉のふるさととしても知られるまちでもあります。

JR中津駅の駅前から15分ほど歩けば日本三水城のひとつである中津城や、福沢諭吉旧居・記念館、池野大雅の作品を所蔵する自性寺大雅堂など、歴史的な見所も多数。

宿は、JR中津駅の周辺を中心に、ビジネスホテル、旅館など並んでいます。

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なお、JR中津駅は、奇岩・奇峰が並ぶ紅葉の名所「耶馬渓」の玄関口でもあります。

耶馬渓方面へ向かう路線バス(大分交通バス)は中津駅前から1時間に1本程のダイヤで運行中。

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