岡山県の郷土料理といえば、その筆頭にママカリが挙げられます。
ママカリとは、汽水域に生息するニシン科の魚サッパのこと。それを酢飯といただく、ままかり寿司は地元岡山でも特に好んで食されている料理です。
魚の腐敗を防ぎ保存することを目的に長時間塩漬けされた魚は、特有の旨みと風味が加わります。
そんなママカリ寿司を駅弁で手軽に味わえるのが、JR岡山駅の売店で販売されている「瀬戸乃屋ままかり寿司」です。
JR山陽本線、JR瀬戸大橋線、JR津山線ほか中国・山陰・四国方面とを結ぶ列車が一堂に会するJR岡山駅。
JR瀬戸大橋線のマリンライナーに乗り込む直前、瀬戸乃屋の売店にて「瀬戸乃屋ままかり寿司(540円)」を購入しました。
ひと口サイズに4つにカットされたママカリ寿司がそれぞれラップされており、それをはがして食べるスタイルです。
△ママカリの老舗 瀬戸乃屋が調製元の「ままかり押し寿司」
ママカリの銀色の鱗が光沢よく、酢のよい香りが漂ってくる瀬戸乃屋の「ままかり押し寿司」。
「瀬戸乃屋ままかり寿司」は、ママカリだけでなく、米や水なども地元岡山産にこだわっているのが特徴です。
米は岡山県が誇るブランド米「朝日米」を使用。ちなみ朝日米は平成11年に「第一回おいしい米づくり日本一大会」で優勝した米としても知られています。
水は岡山県北東部に位置する東粟倉後山の天然水が使われています。
酢飯やママカリの味付けには、醸造酢、食塩、砂糖、醤油、椎茸エキス、鰹節エキス、昆布エキスといった調味料も使われています。
△ママカリ、酢飯の相性がよい瀬戸乃屋「ママカリ押し寿司」
ひとくち、そのママカリ寿司を口のなかに。
すると、酢が効いているママカリは歯ごたえもより。その酸味と酢飯の味わいが一体となってその味わいが広がりました。
特筆すべきことに、「瀬戸乃屋ままかり寿司」はシャリが二重重ねされており、中央にも小ぶりのママカリの身が入っているのです。
それが寿司全体にボリューム感を与え飽きない味わいに引きあげていると感じました。飾らない昔ながらの味わいの、瀬戸乃屋の「ままかり押し寿司」。
岡山の旅情を感じつつ、JR岡山駅とJR高松駅を結ぶ快速マリンライナーに乗って四国への列車旅を進めることにしました。
△JR快速マリンライナーが停車するJR岡山駅
<瀬戸乃屋の「ままかり押し寿司」 DATA>
(調製元)瀬戸乃屋(サンキ商会)
(値段)540円(4切れ)、1080円(8切れ)
(販売場所)JR岡山駅構内ほか