△山間部を抜けていく豊岡行普通列車
JR山陰本線のなかで京都府の福知山と兵庫県の豊岡へと至る山間部には、223系電車が中心に活躍しています。
沿線の豊岡市は天然記念物のコウノトリが生息するまち。豊かな山々や田畑が車窓を彩ります。
(JR福知山駅〜JR豊岡駅 乗車記)
高架駅であるJR福知山駅を後にした豊岡行の普通列車(223系電車)は、京都丹後鉄道のレールと並行してしばらく京都府福知山市内の市街地を見下ろし走った後、深い緑の中へ入っていきます。
「安寿と厨子王」の鬼伝説で有名な大江山の山並みを右手に過ぎ、JR上川口駅、JR下夜久野駅、JRJR上夜久野駅と山間部の駅舎に停車。
JR上夜久野駅を出ると全長1529mの夜久野トンネルを貫き、豊岡行の普通列車は京都府から兵庫県へと入っていきます。
円山川を渡ると左手からJR播但線のレールが近づいてきて列車は、特急こうのとり号や特急はまかぜ号なども停車するJR和田山駅に停車。
JR和田山駅からは円山川と並行する形で、両側を山に囲まれた沖積平野をひた走っていきます。家々と田畑が車窓に流れ、黒い瓦屋根を構えた古い民家が連なりはじめると養父駅に到着です。
△円山川にかかるJR山陰本線の鉄橋
養父は養蚕が古来より盛んだったまちで世界文化遺産の富岡製糸場(群馬県)とも交流があります。
△清流円山川の流れと並行して列車は走っていく
JR八鹿駅前からは「夢千代日記」の舞台としても知られる湯村温泉へ向かう路線バス(全胆バス)も発着しています。
JR八鹿駅からは 豊岡行普通列車は山すそにつづくカーブを舞いながらトンネルを何度かくぐって兵庫県養父市から兵庫県豊岡市へ。
グリーンホテルやJAなどが見えると、三角屋根が特徴的なJR江原駅に停車。高原リゾートの神鍋高原の最寄り駅です。
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JR江原駅から住宅地や広大な田畑を抜けていくと但馬国府にちなんだJR国府駅で、山裾を走り住宅街を見下ろす高架へ上がっていくと列車は終点のJR豊岡駅に到着します。
△円山川の沖積平野にはのんびりとした農村地帯がつづく
JR豊岡駅のホームに降り立つと、浜坂に向かうJR山陰本線の気動車が隣ホームに停まっていました。
その気動車に乗り換え、日本海側のまちをめざします。JR山陰本線の列車旅はまだまだ続きます。
△JR西日本223系電車の車内・座席
(列車時刻表)JR山陰本線の列車時刻表はこちら
(山陰本線:JR福知山駅〜JR豊岡駅の全駅)
福知山駅、上川口駅、下夜久野駅、上夜久野駅、梁瀬駅、和田山駅、養父駅、八鹿駅、江原駅、国府駅、豊岡駅
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<豊岡ってどんなまち?>
豊岡は兵庫県北部に位置する但馬地域の中心都市。
豊岡盆地にはコウノトリが生息し、日本最後の野生コウノトリの生息地として知られます。産業では豊岡といえば全国有数の「鞄」(豊岡鞄)の生産地。
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奈良時代から江戸時代にかけて豊岡では円山川沿岸に自生するコリ柳を使った柳行李の生産が盛んでした。
その柳細工の伝統技術と流通が生かされ、現代の豊岡鞄の原型が完成しました。