△JR山陰本線には国鉄時代の鉄道車両であるキハ40系気動車が活躍中
JR山陰本線のうち兵庫県の豊岡〜浜坂間の沿線には、城崎温泉や香住温泉など温泉も多く湧き、餘部橋梁からの海景はじめ、日本海が美しく眺望できる区間も点在。鉄道旅行ファンにも人気の区間です。
城崎温泉駅までは、特急きのさきが乗り入れるなど列車本数も比較的多い同区間ですが、城崎温泉以北は、ローカル色が一気に強くなります。
その分、海や山など豊かな自然景観が広がる車窓が魅力的で鉄道を使った旅行にはぴったり。
今回の鉄道旅行の起点となるJR豊岡駅は、豊岡鞄の生産が盛んな兵庫県豊岡市の中心地です。
<鉄道車両>
JR山陰本線の豊岡〜浜坂間では、JR城崎温泉駅〜JR浜坂駅が非電化区間であるため、キハ40系をはじめとする気動車が中心に活躍しています。
△昔懐かしい鉄道車両キハ40系気動車のボックス席
キハ40系気動車は、1970年代〜80年代にかけて国鉄が製造した車両。
キハ40系車両は、老朽化が進み2015年現在、全国的にはどんどん淘汰が進んでいますがJR山陰本線の同区間では2015年においてまだまだ健在。車端部2か所に扉がある大型の車両。
キハ40系車両の座席はボックス席をベースに、ドア付近はロングシートを配したセミクロスシートになっています。
<JR山陰本線:豊岡〜浜坂間の鉄道駅全駅>
JR豊岡駅、JR玄武洞駅、JR城崎温泉駅、JR竹野駅、JR佐津駅、JR柴山駅、JR香住駅、JR鎧駅、JR餘部駅、JR久谷駅、JR浜坂駅
<鉄道の列車時刻表>JR山陰本線の時刻表
JR豊岡駅を出発した浜坂行普通列車は、アイドリング音を立てて豊岡市内の住宅のなかをゆっくり走っていきます。
右車窓には円山川の雄大な流れが沿ってきてJR玄武洞駅に停車。川に沿ってしばらく走ると、人家が増えてきて城崎温泉駅に到着します。
△日本海に注ぐ円山川に沿って列車は走る
JR城崎温泉駅は、名湯「城崎温泉※」の最寄り駅で、駅前より外湯や旅館群が軒を連ねています。どっと旅行客が乗り込んできました。
※「城崎温泉とは」
・・開湯1300年の日本を代表する温泉地のひとつで温泉旅行の行き先としても定番。
柳並木が並ぶ大谷川に沿って温泉街がつづき、浴衣を着た旅行客がカラコロ下駄の音を響かせながら外湯めぐりをする・・
そんな昔ながらの温泉情緒が残されている人気の温泉地です。
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JR城崎温泉駅を出ると、浜坂行普通列車は、大きく左にカーブを描き、深い山の中のなかに入っていきます。
トンネルから出ると、車窓には田畑が広がってきてJR竹野駅に停車。まだ海は見えませんが、JR竹野駅は竹野海水浴場の最寄り駅という看板を見て日本海が近いことが分かりました。
列車は勾配を上げていきトンネルへ。トンネルから出ると、ついに右車窓に日本海が広がりました。と思うと、列車は再びトンネルに入って海から離れていきJR佐津駅。
木々の向こうに再び海が少し顔をのぞかせていました。山を貫くとJR柴山駅。JR柴山駅は小高い丘に駅舎があり、右手に漁村と港が見えました。
近隣には魚介類が美味と評判の柴山温泉も湧いており旅行客もぱらぱら降りていきました。
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JR柴山駅より緑のなかを走り山々が切れると、黒瓦の家々が多く連なりはじめJR香住駅に到着。
香住温泉は松葉カニ料理がおいしい温泉地として知られ、特に冬場は湯客で賑わいます。
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△古いまちなみとその向こうに広がる紺碧の日本海
JR香住駅から矢田橋を渡り上り坂にさしかかります。煉瓦のトンネルを貫きさらに列車は高台へ走ると、車窓には広大な紺碧の海が広がりました。なんとすばらしい海景。
JR山陰本線の鉄道旅行の醍醐味です。
△高台から広大な日本海を眺望。鉄道旅行の魅力を改めて体感
トンネルをくぐるとホームから海を一望できるJR鎧駅に停車。
△日本海を一望できる高台に立つJR山陰本線の鎧駅
トンネルをくぐり、次は長さ約310mの餘部橋梁を渡ります。橋の上からは海と家々をダイナミックに眺めることができました。
△餘部橋梁から見渡す日本海と眼下のまちなみ
JR餘部駅からは山のなかを走りJR久谷駅へ。高台から左車窓に田んぼを見下ろし、次は川を渡って勾配をおりていきます。
住宅が増えてくると程なくして、今回の鉄道旅行も終わり。列車は終点のJR浜坂駅に到着します。。
浜坂は、浜坂漁港を有すまち。カニやホタルイカなど魚介類の宝庫。それらの魚介類を味わえる浜坂温泉が浜坂には湧きます。
また、NHK「夢千代日記」の舞台として知られる湯村温泉へ向かう路線バスもJR浜坂駅前から発着しています。
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