△東武鉄道の臨時特急列車きりふり号
東武鉄道には数種類の有料特急が走っています。そのうちのひとつに「特急きりふり号」があります。
定期列車としては、平日下りに浅草駅〜春日部・南栗橋駅間に運行されていますが、行楽シーズンは臨時特急として東武日光まで運転されています。
「きりふり」という列車名は、栃木県の観光名所である日光国立公園内の霧降高原・霧降の滝に由来しています。
臨時特急きりふり号の車両には、300系・350系車両が主に使われています。こちらはかつて「急行りょうもう号」として活躍していた1800系を改造した車両。
ジャスミンホワイトを基調に、サニーコーラルオレンジとパープルルビーレッドの帯が施された明るい雰囲気のボディー。
その車内は昭和を感じさせるムードです。今どきの特急列車には珍しく、全席回転式クロスシートでリクライニングはしません。
また、シートピッチも960oとやや狭めで設備も折り畳みテーブルとドリンクホルダーくらい。
急行りょうもう号の旧車両を改造しただけに、ひと昔前の国鉄特急を思わせる昭和ムードが漂っているのです。ですから、人によって好き好みが分かれる車両だといえるかもしれません。
なお、有料特急列車でありながら設備面が昭和仕様であることから、同線を走る特急スペーシアよりも特急料金は若干安めに設定されています。
△東武鉄道の臨時特急列車きりふり号の座席
程なくして左車窓には世界一の高さ(634m)を誇る電波塔「東京スカイツリー」が迫ってきます。間近を走るのですごい迫力です。
北千住駅を出ると臨時特急きりふり号は複々線を走り、次第にスピードを加速させていきます。埼玉県に入り、越谷市、春日部市の住宅街を抜け、栗橋駅を出ると利根川を渡ります。
栃木県に入ると車窓には次第に緑が多くなっていきます。渡良瀬緑地のへりを走り大平山の山容が見えてくると栃木駅。
下今市駅を出ると杉木立と鬼怒川の流れに沿って走り、臨時特急きりふり号は東武日光駅に到着します。
浅草〜東武日光間には特急きりふり以外には、スペーシア車両の特急けごん号や、観光列車の特急スカイツリートレインも走っています、
△豪華絢爛な建築物が連なる日光東照宮
終点の東武日光駅から世界遺産の「日光の社寺付近」のエリアへは、駅前から発着している世界遺産バスで約10分。
日光の社寺のなかで最も知られている日光東照宮は、1617年(元和3年)に徳川家康を祭神としてこの秀忠が立てた社。
絢爛豪華な建築物の数々や、「眠り猫」ほか施された精巧な彫刻など見どころです。
<臨時特急きりふり号 DATA>
(東武特急の時刻表)時刻表 (料金)特急料金・運賃
(楽天トラベル)日光の四季かなでる宿 森のうた
・・ゆばはじめ、地元産食材にこだわった宿。日光東照宮まで車で約1分
(停車駅)浅草駅、とうきょうスカイツリー駅、北千住駅、春日部駅、栃木駅、新栃木駅、新鹿沼駅、下今市駅、東武日光駅
JR特急列車に乗車する場合、みどりの窓口などで事前に座席指定券を予約しておくと便利。