△金沢〜新大阪の延伸が決定している北陸新幹線の車両
北陸新幹線の延伸構想のなかで京都駅〜新大阪駅間が、JR学研都市線の松井山手駅付近を通る「京田辺ルート」で最終調整されていることが明らかになりました。
2017年現在、北陸新幹線は東京駅〜金沢間が既に開業しており、ゆくゆくは金沢駅〜敦賀駅〜小浜駅〜京都駅〜新大阪駅を延伸開業することが構想されています。
その最終区間である京都駅〜新大阪駅については、箕面市付近を通る「北回り」と京田辺市を通る「南回り(京田辺ルート)」で議論が重ねられてきました。
その結論として、与党整備新幹線建設推進プロジェクトは、京都府南部の京田辺市を経由する「京田辺ルート」で決定しました。
また「京田辺ルート」で最終調整するにあたり、京田辺市内にJR学研都市線の松井山手駅に接続する形で、北陸新幹線の新駅設置を検討していることも明らかになりました。
△北陸新幹線の新駅設置場所に近いとされるJR松井山手駅(京都府京田辺市)の位置
その決定を受け、北陸新幹線の京都〜新大阪間のルートは京都府京田辺市を経由し、金沢〜新大阪は以下のようなルートで延伸工事が進められていくということになります。
金沢駅ー敦賀駅ー小浜駅ー京都駅ー(仮称)松井山手駅ー新大阪駅
北陸新幹線の新駅(仮称 松井山手駅)が位置する京田辺市および近郊エリアには、同志社大学(京田辺キャンパス)ほか大学や研究機関が集まる「関西文化学術研究都市」が広がっています。
また、京田辺市および隣接する大阪府枚方市や京都府八幡市には新興住宅地の開発が進んでおり、通勤・通学が便利になると期待されています。
さらに、(仮称)松井山手駅は、一大観光地である奈良・京都のほぼ中間に位置することから観光客にとっても利便性が高まると考えられます。
△あたたかみを感じさせる北陸新幹線の普通車座席(かがやき・はくたか・つるぎ)
△洗練された雰囲気の北陸新幹線のグリーン車座席(かがやき・はくたか・つるぎ)
△優雅さが漂う北陸新幹線のグランクラス座席(かがやき・はくたか)
そういった諸要素から、JR学研都市線の松井山手駅付近に北陸新幹線の新駅(仮称 松井山手駅)が設置されることにより、関西一円の経済波及効果が期待されています。
なお、現状においてJR学研都市線は松井山手駅〜木津駅間が単線区間となっています。その点において京都府の山田啓二知事は複線化を要望しています。
JR学研都市線の全線複線化が実現すれば、本数の増加はもちろんのこと観光地の奈良への利便性も増すと考えられます。
△北陸新幹線の金沢〜長野間は2014年に開通