△徳島県の海部駅〜高知県の甲浦駅を結ぶ阿佐海岸鉄道の列車
阿佐海岸鉄道(阿佐東線)は徳島県の海部駅と高知県の甲浦駅を結ぶ第三セクター鉄道です。わずか3駅、全長8.5kmという短い路線。
阿佐海岸鉄道(阿佐東線)の車両にはステンレス製の気動車が使われていて、通常期は1両編成で走ります。座席は転換クロスシートになっています。
△阿佐海岸鉄道の座席
阿佐海岸鉄道(阿佐東線:あさてつ)は、徳島〜海部を結ぶJR牟岐線(徳島〜海部)と接続する形で室戸岬方面に線路が伸びています(なかには直通列車もあります)
海部駅のある徳島県海部町は徳島県南東部に位置する城下町です。
△海部駅に停車する阿佐海岸鉄道の気動車
海部駅を出ると列車はいきなりトンネルに入ります。短いトンネルが連続し、山を貫きながら走り徳島県海部町から海陽町へ。
△海部駅〜宍喰駅間(阿佐海岸鉄道)は短いトンネルが連続
トンネルの中に入ると、天井に設けられた電球が点灯し華やかなムードに。
△トンネルの中に入ったときの阿佐海岸鉄道の車内
左車窓に時折、海が見え隠れします。眼下に町役場ほか建物や田んぼが連なってくると宍喰駅に停車。
△阿佐海岸鉄道(海部〜宍喰)間に左車窓に海が見えはじめる
△阿佐海岸鉄道宍喰駅付近。街並みが広がる
△宍喰駅付近には田んぼも広がる
宍喰駅は高架駅でホームから階段を下りていくと改札口があります。宍喰駅の駅長をつとめるのは、なんと改札口横の水槽で飼われている伊勢海老。
どうして伊勢海老が駅長なのかというと、伊勢海老のように(赤字から)脱皮したいという思いが込められているのだとか。
沿線にあたる徳島県海陽町や高知県東洋町が過疎が進む地域で、開業して以来赤字の路線であるようです。
△阿佐海岸鉄道の宍喰駅駅長の伊勢海老
宍喰駅からは再びトンネルに入って、抜けると終点の甲浦駅に到着。阿佐海岸鉄道(阿佐東線)の列車旅は約10分ほどで終了です。
△宍喰駅〜甲浦駅(阿佐海岸鉄道)には山が連なる
△終点の甲浦駅に到着した阿佐海岸鉄道の列車
甲浦駅からは路線バス(高知東部交通バス)を使って室戸岬へ向かうのもよし(甲浦〜室戸岬へは奈半利・安芸駅方面の高知東部交通バスで所要時間約50分)。
室戸岬は太平洋に面する高知県東部の景勝地で、パワースポットとしても注目されています。
なお、阿佐海岸鉄道(阿佐東線)は2020年までに「新交通「デュアル・モード・ビークル(DMV)」を導入することでも話題になってます。
新交通「デュアル・モード・ビークル(DMV)とは線路と道路いずれも走れるという車両のこと。
その車両が導入されれば、甲浦駅までは線路を走り、そのまま室戸岬まで道路を走るといったことも可能になってくるのかもしれません。
△沿線の桜と阿佐海岸鉄道の列車
阿佐海岸鉄道(阿佐東線:あさてつ)は近年、赤字を脱出するためにさまざまな試みを行っています。そのひとつはイベント列車の運行です。
例えば列車内でお花火気分を味わえる「お花見列車」駄菓子を食べながら乗れる「なごみ列車」イベント列車も走らせ、観光客や沿線の乗客を楽しませています。
阿佐海岸鉄道(阿佐東線:あさてつ)の今後の取り組みにも目が離せません。
<阿佐海岸鉄道(阿佐東線:あさてつ)DATA>
△太平洋に沿って走る、阿佐海岸鉄道の列車
(時刻表・運賃)阿佐海岸鉄道(阿佐東線:あさてつ)の時刻表はこちら、運賃はこちら
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(停車駅)海部駅、宍喰駅、甲浦駅