△名古屋〜新宮・紀伊勝浦間を結ぶJR東海の特急ワイドビュー南紀
特急ワイドビュー南紀は、名古屋駅から和歌山県の紀伊勝浦間を、JR関西線、伊勢鉄道、JR紀勢線経由で結ぶJR東海の特急列車です。
車両にはキハ85系特急型気動車が主に使われています。最高速度は時速120qです。
(車両/座席)
JR東海の特急ワイドビュー南紀は、ハイデガータイプの車両。各座席からは20p高い位置からワイドな車窓風景を楽しめるような構造になっています。カーペット敷きの格調の高さを感じさせる車両で、普通車自由席、普通車指定席、グリーン車座席があります。
△JR東海の特急ワイドビュー南紀の普通車座席(普通車自由席、普通車指定席)
普通車(普通車自由席、普通車指定席)は2列+2列のリクライニングシート。シートピッチ1000oでオレンジ系統の明るい色調のモケットが目を引きます。
グリーン車は2号車の半室にあり2列+2列で全32席あります。ブルーグレーの落ち着いた色調のモケットで、座席も普通車より広め。シートピッチは1160omとゆったりしています。インアームテーブルや読書灯なども完備しています。
△JR東海の特急ワイドビュー南紀のグリーン車座席
(列車編成)
1号車が普通車自由席、2号車の半室と3、4号車が指定席、2号車の半室がグリーン車になっています。
(車窓概要)
名古屋駅を後にしたJR東海の特急ワイドビュー南紀は、名古屋市内の高層ビル群を眺めながら、近鉄電車のレールと並行して南下していきます。木曽川、揖斐川、長良川を渡って三重県へ。
工場地帯が連なる四日市を過ぎると伊勢鉄道に乗り入れます。右車窓に鈴鹿山脈の連なりを観ながら津駅・松阪牛で有名な松阪駅を過ぎ、多気駅を出るとJR紀勢線で南西に進路を変えて茶畑のなかを走っていきます。
山深くなり荷坂峠を越えると左車窓には漁港が見え始めます。ここから南紀らしい風景が展開していきます。紀伊長島駅、尾鷲駅、熊野駅と列車はリアス式に入り組む海岸線を走ります。
新宮駅を出るとしばらく白砂の砂浜に沿って走り熊野灘が美しくひらけます。新宮駅から20分ほどで特急ワイドビュー南紀は終点の紀伊勝浦駅に到着します。名古屋〜紀伊勝浦間の所要時間は約4時間です。
(停車駅)名古屋駅、桑名駅、四日市駅、鈴鹿駅、津駅、松阪駅、多気駅、三瀬谷駅、紀伊長島駅、尾鷲駅、熊野市駅、新宮駅、紀伊勝浦駅
(列車時刻表)JR東海のホームページにて
△名古屋駅に停車するJR東海の特急ワイドビュー南紀
(料金)
名古屋〜新宮間 大人片道利用の場合
普通車自由席6870円、普通車指定席7390円、グリーン車10980円
名古屋〜紀伊勝浦間 大人片道利用の場合
普通車自由席7200円、普通車指定席7720円、グリーン車11310円
(お得切符)
@「南紀・熊野古道フリーきっぷ」
・・東海エリアの主要駅と南紀エリアの往復で割引になるお得切符。特急ワイドビュー南紀の普通車指定席往復切符と、フリー区間内(特急、普通列車普通車自由席および指定された路線バス乗り降り自由)がセットになっているきっぷです。
有効期限は3日間で、繁忙期は使用不可。「伊勢路コース」と「中辺路コース」があってそれぞれフリー区間が異なっています(例 名古屋市内〜伊勢路コースの場合8230円、中辺路コース9780円)
A「ハッピー南紀割引切符」
・・南紀地区の対象駅と名古屋駅の往復がお得になる割引切符。特急ワイドビュー南紀の普通車指定席往復切符および、名古屋のタワーズゲートタワーなどで使える食事・商品券5000円分がついてきます。
有効期限は3日間で、繁忙期は使用不可。(例 熊野市発2人用18370円、4人用26900円)
B「南紀特急回数券」
・・特急ワイドビュー南紀の普通車自由席を利用できる4枚つづりの回数券。津〜紀伊勝浦、松坂〜新宮といった三重県と南紀を結ぶルートで区間が設定されています。繁忙期は使用不可