△JR九州の都市部を走る普通列車
JR九州(九州旅客鉄道)は都市部を中心に、在来線の自動運転を検討していることを明らかにしました。
2018年2月現在は自動運転導入に向けた研究段階で、早ければ2019年にも試験運行のスタートを視野に入れているのだとか。
その背景には、旧国鉄時代入社組の大量退職による人材不足から、乗務員ひとりあたりの負担を軽減する狙いがあるようです。
鉄道の自動運転というと、東京のお台場を走る新交通システム「ゆりかもめ」や神戸市のポートアイランドを走る「ポートライナー」などでは既に自動運転システムが導入されていることで知られています。
△無人による自動運転導入が既になされている新交通システム「ゆりかもめ」
「ゆりかもめ」「ポートライナー」ではともに無人による運転がなされており、コンピューターによってダイヤなどが制御されています。
といっても「ゆりかもめ」や「ポートライナー」は運行距離も短く、駅と駅の距離も1kmほどです。仮に何かトラブルがあったとしても早急にスタッフが対応できるような体制が組まれています。
それに対してJR九州の在来線の場合、駅の区間も長く、条件面でいろいろ違っている面があります。
そういったこともあってか、現時点において、JR九州の自動運転構想では、無人による運転を予定しているわけではないようです。発車から停止まではコンピューターによる自動運転システムが行い、乗務員は安全確保などを行うことが想定されているのだとか。
もしJR九州の在来線での自動運転研究は、JRグループでは初の試みということになります。もし予定通り実現したら、大きな話題となるでしょうし、今後、全国の鉄道に自動運転システムが導入される契機になるかもしれません。