東京から岡山へ鉄道を使って移動するとき、東海道新幹線「のぞみ」を利用する交通手段が最も多く活用されてていると思います。
ただ、たまに趣向を変えて移動してみたいという方は、前日の夜22:00に出発して翌朝6:27に岡山駅に到着する寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲を利用してみるのはいかがでしょうか?
「寝台特急サンライズ瀬戸・出雲」と「東海道新幹線のぞみ」と比較したとき、一体どちらが便利でオトクなのでしょうか?料金面や所要時間などから比較してみたいと思います。
@<寝台特急サンライズ瀬戸・出雲>
寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲は連結した状態で、東京駅を22時に出発。夜通しかけてJR東海道線とJR山陽本線を西に走り、岡山駅に翌朝の6:27に到着します。岡山駅では切り離し作業が行われ、サンライズ出雲は島根県の出雲市駅へ、サンライズ瀬戸は香川県の高松駅へと向かいます。
(座席)
寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲の座席はB寝台個室が中心です。ソロ、シングル、シングルツイン、シングルデラックスとさまざまなタイプの個室タイプがあります。あとはフェリーの2等室のような、ノビノビ座席という寝台料金不要の座席もあります。
→サンライズ瀬戸・出雲「ノビノビ座席」の特徴、料金、コンセントの有無ほか
いずれもごろりと横になっ楽な姿勢でて睡眠をとることができ、動くシティホテルと評されることもあります。車内には、シャワー室も設けられています。
(停車駅/所要時間)
寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲は22時に東京駅を出発して翌朝6:27に岡山駅に到着。東京駅〜岡山駅間の所要時間は8時間27分です。停車駅は東京、横浜、熱海、沼津、富士、静岡、浜松、姫路、岡山です。
(料金)
寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲に東京〜岡山まで通常期に乗車するとしたら、個室シングル利用の場合、料金は大人片道21280円(運賃10480円+特急料金3240円+寝台料金7560円)になり、ノビノビ座席利用:料金は大人片道14240円(運賃10480円+特急料金3240円+座席指定券520円)になります。全てのタイプを総合すると、料金は片道料金14,240〜27,450円ということになります。
(利便性)
寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲は通常期は1日1往復しかしていません。また全席指定席であるため、事前に予約をしておく必要があります(予約はJRのみどりの窓口にて
)。岡山に翌朝6:27に到着するため、さらに広島・博多へ新幹線に乗り継ぐ場合、岡山駅6:51発のみずほ号鹿児島中央行に乗り継ぐことができます。
また、寝台特急サンライズ瀬戸にそのまま乗車すれば、高松駅に7:27に、寝台特急サンライズ出雲は出雲市駅に9:58に到着します。
A<東海道山陽新幹線のぞみ>
(座席)東海道新幹線のぞみの座席は、車体傾斜や速度を考慮したクオリティの高いリクライニングシート。普通車自由席、普通車指定席、グリーン車が連結しています。
(料金)
新幹線「のぞみ」普通車指定席を利用した場合、通常期で片道おとな17,340円(運賃10480円+特急料金6860円)です(閑散期は17140円、繁忙期は17540円)。
なお、新幹線に関して早めにJRのネット予約サービスから予約することで価格を下げることができます。例えば、「EX早特21ES」利用なら13000円(21日前まで)「EX早特ES」利用なら14,000円(3日前まで)。あるいは金券ショップで新幹線のチケットが5%くらい割引価格で売られていることもあります。
(停車駅・所要時間)
6:00発のぞみ1号博多行を利用した場合、岡山駅に9:09に到着します。所要時間は3時間9分です。停車駅は、東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪、新神戸、岡山です。
(利便性)東海道・山陽新幹線のぞみは本数も多く、細かい予定を立てなくても列車に飛び乗れば岡山・博多方面へ移動することができます。
(動画)【岡山駅 乗り換え】サンライズ瀬戸(高松行)→山陽新幹線(広島・博多方面)
<どちらがオトク?>
東京〜岡山間を個室シングル利用した場合、寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲(大人片道21280円)のほうが東海道・山陽新幹線(大人片道17340円)より割高になりますし、所要時間(サンライズ瀬戸・出雲8時間27分、のぞみ3時間9分)も新幹線に分があるといえるでしょう。ただ、東京でビジネスホテルに一泊して早朝の新幹線のぞみに乗車すると仮定すると、車内で宿泊できる寝台特急列車サンライズ瀬戸・出雲のほうが便利で割安だと思えるかもしれません。
また、観光やビジネス目的で早朝から岡山以西・山陰・四国に移動したい場合、寝台特急サンライズ瀬戸・出雲のほうが2時間42分早く岡山駅に到着するので利便性が高いといえるのではないでしょうか。例えば出雲市まで乗車した場合、9.58に到着して出雲大社に午前中に参拝することも可能ということになります。
あとは旅情、空間の快適性ほか人によって価値観に違いがあるため、どちらがオトクと感じるかは趣向の問題なのだと思います。