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関西圏における近鉄沿線の観光地といえば、京都、奈良、吉野が真っ先に挙げられます。京都〜奈良間には直通列車が数多く多く走っていますが、意外なことに京都〜吉野間の直通列車はありません。


桜の時期は、京都、吉野という関西を代表する桜の名所に両方行きたいという観光客は多くいるはず。しかし、どういうわけかその2つの観光名所に近鉄電車で移動しようとすれば、橿原神宮駅で乗り換えなければなりません。


需要はあるだろうにどうして京都〜吉野間に直通列車が走っていないのかというと、近鉄京都線や橿原線が標準軌(軌間1,435mm)であるのに対して、近鉄吉野線は狭軌(軌間1,067mm)とレールの幅が違っているからなのです。


そのような物理的事情から、京都〜吉野間の直通運転は長らく不可能だとされてきました。


ところがここにきて実現する可能性が出てきました。というのは、2018年5月15日、近畿日本鉄道は「フリーゲージトレイン」の開発を手掛けることを発表したからです。


フリーゲージトレインとは、車輪の間隔を変換する機能を持つこと車両のことで、軌間が異なっている路線でも運転することが可能になっています。今後、近鉄は関係機関と相談しながらフリーゲージトレインの開発計画を進めていく意向なのだとか。


吉野・飛鳥、京都という観光が乗り換えなしでできたら観光客の利便性は大きく高まるに違いありません。
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