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△「金太郎ホーム号 大正ロマン電車」に改造される2001系車両(出典:銚子電気鉄道)

千葉県を走る銚子電気鉄道が「大正ロマン」をテーマにしたレトロ車両の運行をスタートしました。その列車名は「金太郎ホーム号 大正ロマン電車」です。
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こげ茶色で木目調の床。真鍮色の手すりにステンドグラス風の窓・・。

車内には大正時代から昭和初期に制作された古いポスターが張り出され、中吊り広告の枠には銚子電鉄の往年の写真を展示。

「金太郎ホーム号 大正ロマン電車」は昭和37年(1962年)に製造された2001形通勤型車両を、超レトロに改造した車両。


銚子電鉄が開業した大正時代の「古き良き日本」の雰囲気をお客様に味わっていただきたいという思いを込め改造されました。

銚子電気鉄道といえば廃線の危機から「ぬれ煎餅」の販売によって経営を奇跡的に立て直した鉄道で有名。

今回の車両改造においても決して資金にゆとりがあったわけではなく、車両のネーミングライツ(命名権)を、賃貸マンション施工を手掛ける金太郎ホームに売却する形で改造資金をねん出しました。

そういうことからレトロ車両には「金太郎ホーム号」という列車名が名づけられているのです。
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現代社会は、スピードと防音を兼ね備えたハイテクな車両の開発が進められています。「金太郎ホーム号 大正ロマン電車」はそういった時代の流れに逆行する列車といえるかもしれません。

しかしその逆光の発想が、面白いといいますか、車両に光る個性を生み出しているようにも思えます。

また、経営難の鉄道会社を地元企業が命名権を買いとる代わりに資金面で援助するスタイルも面白い。双方にメリットがあり、地域活性化のひとつのモデルとして今後注目を浴びていくような気がします。
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