JR九州は、2022年秋頃に開業予定の長崎ルート新幹線の名称が西九州新幹線」に決定したと発表しました。長崎ルートの区間は、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)〜長崎駅(長崎県長崎市)間の全長約66qです。

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(出典:JR九州)


西九州新幹線の列車名と車両


西九州新幹線を走る新幹線の列車名は「かもめ」と既に発表されています。使用される車両は「かもめ」仕様に新たに新造されたN700S車両。当初はフリーゲージトレインの開発が考えられていましたが、その開発の遅れを受けてフル規格新幹線で結ばれることになりました。ちなみに、キャッチフレーズは「ぶらり長崎 それでいい」です。
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(出典:JR九州)


武雄温泉駅でリレー方式

 


西九州新幹線が開業する2022年秋時点では、西九州新幹線は、武雄温泉駅で在来線と乗り換えをおこなうことになります。暫定的に、対面乗換方式リレー方式)をとり、武雄温泉駅〜博多駅間に運行される在来線特急と連絡します。JR長崎本線の肥前山口駅〜諫早駅間は並行在来線となります。以降、23年間はJRが並行在来線として運営を引き継ぐ形で決定していますが、それ以降はどうなるかは決まっていません。

所要時間と新設される駅


西九州新幹線が開通すると、武雄温泉駅〜長崎駅の間には、停車駅として嬉野温泉駅と新大村駅が新設される予定で、工事が既に進められています。

所要時間については、博多駅長崎駅間は、29分短縮される見込みです。こちらは、国土交通省の試算によるものですが、2020年におけるダイヤで、在来線特急で博多駅〜長崎駅間を移動した場合、最速1時間49分の時間がかかります。それに対し、2022年に西九州新幹線が開通しすることで、所要時間は約1時間20分。その所要時間の差が29分というわけです。

ダイヤ料金については、まだ未発表ですが、2011年3月九州新幹線博多〜鹿児島中央間が開通したときには、2010年12月にダイヤと料金の発表があったので発表時期はそれに準じるタイミングになるのではないかと思われます。

西九州新幹線、2022年開業以降の展望


将来的に、武雄温泉駅新鳥栖間も、九州新幹線とつながる形で新幹線で結ばれる予定ということですでに決定しています。所要時間については、フル規格の新幹線結ばれるとした場合、国土交通省の試算によると、博多駅〜長崎駅間の所要時間は51分になる見込み。つまり、2022年の西九州新幹線開業時点と比較して、さらに30分近い時間短縮が見込まれるということになります。

武雄温泉駅〜新鳥栖間の並行在来線がどうなるかについては、JR九州の維持管理費や快速列車導入の有無などこちらも問題が山積で議論がつづいています。