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山陰の小京都といわれる島根県津和野。津和野の郷土料理といえば宮内庁全国郷土料理調査による「日本五大名飯」のひとつに選ばれた「うずめ飯」が知られています。


津和野の中心街にのびる殿町通りの中ほどには、昔ながらの食事処や土産屋が軒を連ねます。その一角にある「沙羅の木茶屋」にて、うずめ飯(1350円)を注文しました。


「お待たせしました。うずめ飯です」。運ばれてきた料理は、とてもシンプル。ふたを開けると、ごはんの上にワサビが乗っているだけのように見えました。

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ところが、ごはんを掬うと、ごはんの下からさまざまな具材が顔をのぞかせました。しいたけ、みつば、人参、豆腐、のり・・。ご飯の上に盛れば見栄えがよくなるはずに、それがなされていない。実は、これこそ「うずめ飯」の特徴なのです。


山を四方に囲まれた津和野では、昔、客人をもてなすとき、山菜くらいしかなかったそうです。そのことを津和野の人々は恥ずかしいと感じ、具材をごはんの下にうずめて控えめに出す風習から「うずめ飯」が生まれたのだとか。


言い伝えを知ると、食材一つ一つがより一層、貴重なものに感じました。うずめ飯、さしみこんにゃく、海老天ぷら、卵焼き、かまぼこ、ヒジキなど、ひとつひとつ味をかみしめながら食べました。

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沙羅の木 茶屋 DATA

住所:島根県鹿足郡津和野町後田ロ70
交通アクセス:JR山口線 津和野駅から徒歩約10分
営業時間 11:00〜14:30
休み 無休

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