JR長崎本線、大村線、佐世保線経由で長崎駅〜佐世保駅間の81.4kmを結ぶ快速シーサイドライナー。長崎〜佐世保間を1時間半〜2時間ほどかけて結んでいます。
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諫早駅〜ハウステンボス駅は非電化区間があり、歴代の快速シーサイドライナーには気動車が用いられてきました。2022年現在、快速シーサイドライナーには、JR九州の新型車両であるYC1系気動車が主に活躍しています。

【YC1系の意味】

YC1系というあまり聞きなれない名称ですが、この名称の由来は何なのかというと、車両のコンセプトである「やさしくて力持ち」という言葉にあるとされています。「やさしくて力持ち」。そのことばをローマ字に変換すると、”Yasashikute Chikaramochi”となります。
その頭文字をとると「YC」であるというわけなのです。さて、そんなYC1系気動車どのあたりが「やさしくて力持ち」なのでしょうか

【やさしくて力持ちな理由】

YC1系気動車が「やさしくて力持ち」である理由ですが、「やさしい」においては水戸岡鋭冶氏デザインのあたたかみのある内装がまず挙げられます。

YC1系気動車にはロングシートとボックス席も設けられているのですが、それぞれ幅が広め。木が多用されており、淡くオシャレな色彩も心を落ち着かせてくれます。
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機能面の「やさしさ」においては、4種類の言語に対応した案内表示器やドア前で足元を照らす照明、テーブルの設置などが挙げられるでしょうか。

環境面へのやさしさも持ち合わせているのがYC1系気動車の特徴です。YC1系気動車は、蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両、つまり、ハイブリッド車両なのです。そのことにより、これまで活躍してきたキハ66・67形気動車よりも燃料消費量を20パーセントほど低減。結果的にCO2排出量の軽減につなげることにも成功しました。

YC1系気動車が「力持ち」である理由は、蓄電池の活用や台車ごとのブレーキ制御導入などによって輸送性能を向上させたことなどにうかがえます。

【まとめ】

快速シーサイドライナーなどで活躍中のJR九州の新型車両YC1系気動車。「YC」は、車両のコンセプトである「やさしくて力持ち」という言葉に由来しています。木を多用したやさしい内装、蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両であることなど、「やさしくて力持ち」の要素がYC1系気動車には散りばめられています。