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九州を旅すると、味わい深い古い木造の駅舎と出会うことがしばしばあります。JR長崎本線肥前七浦駅(佐賀県鹿島市)もそのひとつです。
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長崎県の諫早駅から肥前浜行の普通列車(キハ47)に乗車したとき、たまたま間違えて降車した駅が肥前七浦駅でした。肥前七浦という駅名の読み方は「ひぜんななうら」です。
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高らかなディーゼルエンジンの音を立てて列車が行ってしまうと、その無人駅は一気にひっそりとしました。次の列車が1時間以上後ということもあり、駅周辺を撮影しながら散策してみたのですが、趣ある木造の駅舎に目を奪われました
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昭和9年(1934年)に開業して以来、国鉄時代の姿のままの木造駅舎。待合室のほか、かつての駅事務室も解放されていました。時代を感じさせるテーブル、ベンチ、木の棚・・。黒ずんだ金庫の上には黒電話も置かれていました。まるで、ときが昭和のまま止まったような駅舎。
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花瓶にはコスモスの花が丁寧に生けられており、地元の方々のもてなしの心が伝わってきました。
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肥前七浦駅やひと駅隣の肥前浜駅の近くには、かつて鹿島ガタリンピックが開催された干潟があるほか、祐徳稲荷神社、肥前浜宿など旅館・ホテルもあります。肥前七浦駅は、また明るい時間帯にも来てみたいと思う味わい深い駅でした。