△平成14年に第三セクター鉄道として運行を開始した万葉線では古い路面電車も活躍中
万葉線は、高岡(富山県高岡市)から射水市の越ノ潟間の12.9kmを結ぶ、第三セクターの路面電車です。
同区間はかつて加越能鉄道として50年近く運行していたのですが、利用者減少などにより廃止が検討。
そんななか、高岡と新湊を結ぶ生活路線として存在意義があるとの声が高まり、第三セクター鉄道「万葉線」として存続が決まりました。
路面電車を運行するための第三セクター会社としては日本初となる「万葉線株式会社」が発足し、平成14年4月より路面電車「万葉線」が運行スタート。
ちなみに、「万葉線」という名称は、万葉の歌人大伴家持が高岡の伏木に越中国守として滞在したことがあったことに由来しています。
△万葉線の新型路面電車「アイトラム」。バリアフリー対応で、車いすもOK
路面電車「万葉線」は日中は約15分ごと、早朝や夜間は約30分間隔でダイヤが組まれています。
1960年代に製造された昔ながらの車両(デ7070形)車両が走るほか、バリアフリーに対応した新型低床電車「アイトラム」(MLRV1000形)車両も運行中。
△万葉線の新型路面電車「アイトラム」の車内
<万葉線沿線の見どころ>
路面電車「万葉線」の沿線にはいろいろな見どころがあります。
起点となる高岡駅前電停から15分ほど歩くと、国宝の瑞龍寺が佇みます。
瑞龍寺は加賀100万石の礎を築いた前田利家公の菩提寺で、寛文3年(1663年)に築かれた名刹です。

△江戸時代に建てられた前田利家公の菩提寺「瑞龍寺」(写真提供:富山県観光連盟)